【映画感想文】『 天空の城ラピュタ』を観た感想
このアニメは、勇気と行動力のある二人の少年少女の物語です。
このアニメは、科学文明の発達が及ぼす影響について言及しています。
ラピュタは、静寂に包まれ自然豊かで、幻想的でファンタジーの世界さながらの夢のような楽園、ユートピアでしょう。地上世界の煩わしさは関係なく、自然の恵を享受しながらゆったり暮らせそうです。
ですが、シータの『人は、 地に根を張らないと生きていけないの。』と、言う言葉にあっと気付かされました。
人々は、地にしっかり足を着き土によって養分を得て恵を享受しています。
地から栄養をもらい、食料を得て文明を築いてます。
そして、飛行石という文明発展を加速し願いを叶えると言われる石が、滅びの一因にもなりました。
なので、ラピュタはいづれ滅びる運命だったらしいです。
それが、作品全体のテーマらしいです。
シータとムスカは、同じ一族の血が流れてますが、それゆえに考え方は対称的でした。
ムスカは、地上を捨て誰の手に届かない文明の発達した天空の楽園で、永遠の富を気付きたかったみたいです。
また、性格から生い立ちまで対称的な二人の少年少女が、果敢に巨悪に立ち向かう様に、この作品は、子供に対して、現状に甘んじず自立する大切さを教えているのではないか?と、感じました。
シータは屈することなく巨悪の前に自分の信念を貫きましたし、パズーは持ち前の行動力で現状を打開しようと奮闘しました。
二人は、とても勇敢であり行動力があります。
特に、少年パズーの行動力の高さが話を引っ張っていっているような感じがありました。
何より、外向的感覚が何よりずば抜けている感じです。ドーラに対して、『 俺も行きたい』と言ったり、物事を敏感に感じ取り、持ち前の行動力と運動能力が顕著に現れていました。
あれこれ考え込んだり苦悩するような描写は無く、彼は行動で物事を解決しています。
だから、私は、彼はESFP(外向的感覚優位型)なんじゃないか?と、思います。
また、怒り狂うロボットも印象的でありました。
彼は、自分達の住んでいる世界に外部の人間が足を踏み入れ、自分達をいいように支配していることに対して怒っているのだと思われます。
ラピュタは、素晴らしい楽園ですが、それとは対照的に闇の部分も潜んでいるのだと思いました。
光の裏には、必ず闇があるのだということを気付かされました。
空賊の存在も、印象的でした。
何にも縛られず、自由奔放に大空を飛び回るドーラ一味。
彼らは、ラピュタにこだわるムスカとこれまた対称的な存在として描かれています。
彼らは、自由を象徴とする存在なのでしょう。
大人になって改めて見ると、気づいてなかった背景に触れることが出来、とても深く素晴らしい作品であります。
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