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【妊活】不妊治療を母に告白

私の実家は同じ県内だが、高速を使わなければ(ケチ)車で約2時間半かかる。

両親も結構歳なので、1,2ヶ月に1回は私一人で実家に帰省するようにしている。
母はパートを辞め、暇なのか、LINEの頻度が増えた。
フラワーアレンジメントやパソコン教室に通っていたりと、私より充実した日々を送っているように思う。
それでも子どもたちは結婚して県外にいるので、寂しいのだろう。一番身近で女の私が話しやすいみたいだ。

不妊治療を初めてから、通院やタイミングの問題もあり、予定が立てにくく、実家に帰る頻度が減った。

そんな時に母から「そろそろ帰ってこないの〜?」と連絡が来る。
「また帰る〜」と濁していたが、親孝行しないとなーという気持ちがいつも付きまとうので、タイミングを見計らって帰省した。

実家に帰省してすることは、いつも家の掃除。
母は掃除が好きじゃない。いつもできないような掃除を代わりにする。
今回はアウトドアな父も喜ぶだろうと、釣りに行きたいと伝えた。
昔、父がよく家族を釣りに連れて行ってくれた。
私も兄もみんなアウトドアが大好きだ。
それも小さな頃から父がキャンプや釣り、スキー、海水浴などいろんな体験をさせてくれたからだ。
父や母からもらった経験が、私たち子どもの性格や人生に影響を与えているなーとつくづく思う。
たくさんの経験をさせてくれたおかげで、私の人生が彩り豊かになったのは間違いない。本当に感謝だ。
私も子どもができたら、様々なことを経験させてあげたいと思う。


そして帰省中に母と二人になる時間が何度かあった。
まぁ聞かれるだろうなと覚悟はしていたが、妊娠の話題になった。
母はデリカシーを持ち合わせていないのか、結構ズカズカ入り込んでくる。(不妊治療をしていることを母は知らない)

私は覚悟を決め、母に告白した。
独身時代に子宮腺筋症で薬を飲んでいたこと、今は不妊治療クリニックに通っていること。
今まで、母に心配をかけたくないから伝えていなかったが、私の心を守るため全てを伝えた。
母の心配よりも自己防衛を選んだのだ。

母「クリニック通ってるんだ。子宮腺筋症のことも今まで何も言ってくれないから知らなかった」

私が想像するよりも母は驚かず、むしろクリニックに通っていることに安堵しているようにも見えた。

そして母も昔二人目ができにくく、鍼灸院などに通ったという話をしてくれた。3回ほど流産も経験しているらしい。
結局私を含め母は3人の子どもを生んでいる。
結果だけ見るとわからないけど、不妊や流産で苦しんだ人ってたくさんいるんだろうな。
明るい母だって過去にたくさんつらい経験をしたんだろうな。
今子どもがいる人だって、すぐに授かった人ばかりではないはず。妊娠ってほんとに奇跡だなぁ。

そして母が一言。
「〇〇神社(子授け祈願)に一緒に行かない?」

私はとりあえずお断りした。
母の”神にも祈る気持ち”はありがたいけど、私も既にそこには行ったことがある。
私はそんなにスピリチュアルなことをすごく信じる方ではないので、5円を入れて手を合わせただけだ。
母はきっとご祈祷してもらおうとか言うんだろうな。
私から見れば、母は結構スピリチュアル系に惑わされやすい気がするから逆に心配なのだ。
神を信じることを否定してるわけでもないし、私だって神様にお願いっだってする。
でも今は医療という科学的根拠に基づいた治療をしているので、まずはそこを信じたい。

何もしてやれることがないから、精一杯神頼みしたいというのは子を想う母の愛なのだろう。
母が昔から子どもたちの受験や、試験、結婚、健康を神様にお願いしていたのを私は知っている。いつも拝殿の前で、両手を合わせて誰よりも長く何かを願っていた。
お母さん、もっと自分のことをお願いしていいんだよ?

私は生まれたときからずーっと母の愛に包まれている。

きっとこれからたくさんの心配が母の頭を支配するんだろうな。
ごめんね。

いつか母に孫の顔が見せられる日が訪れますように…



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