ミシンと金魚 永井みみ
この本を紹介するにあたって、まず題名を何とつけようかと考えた。読んでもらいたさに『ミシンと金魚を読んでファミレスで泣いた』的なキャッチ―なフレーズを思い浮かべて瞬時にかき消した。
単純にないわと思ったし、シンプルにダサかった。
少し考えて作品が素晴らしいのだからそのままでいい、そのままがいいというところに着地した。
SNS友達のS君が「ミシンと金魚いいよ」そう知らせてきたのは今から一年近く前のことだ。
S君の勧めなら読んでみるかと書店を回るも出会えず、3軒目では店員さんに「