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通院ひとりごと

幼少期の頃のことを話した。人間関係について。
高学年まで友達がいなかったこと、いじめられたこと、いじめの内容を話した。

「普通にいじめられてました」
「いじめは普通じゃないよ。どんないじめ?」

いじめられるのって普通じゃないのか

「複数人に体を押さえつけられてお腹を蹴られました」

先生が顔を歪ませる

「それはいじめじゃなくて犯罪だね」

そうか、あれは犯罪だったのか

自分の中でなにかよく分からない感情になる
喉がじわじわあつくなる
涙が勝手に出てくる

あの頃のことを話すと今でも涙が出てくる
もういい大人なのに
でもそれだけ深い傷なのかな

診察は続く。

「ひとつ嫌なことがあれば全てダメになる」
「それはASDによるこだわりが関係している」
「どうすればいいんでしょうか」
「性格は薬で変えられない、障害の特性を理解すれば〜」
「どうやって理解すればいいんでしょうか」
「発達障害の本を読んだり、、、」

ここで何故か涙が溢れる

「カウンセリングしてもいいかもしれないですね、考えておいてください」

カウンセリングもあるのか、涙は勝手に出てくるんです、気にしないで先生。

コンサータがあまり効果がないことを告げる
すこし含量が増える。
眠剤はそのまま。
効果が感じられない抗うつ剤は毎食後から夕食後だけになった。

お辞儀をして帰る

帰りに涙を堪えながらコンビニで酒を買った
レジのお姉さんが可愛くて思わず涙が引っ込む

お酒をバッグにしまうとズシッと重くなった
酒の重み。ありがたい重み。脳を溶かしてくれる重み。
コンビニで買うお酒は高いけどスーパーだと列に並ばないといけないし、なにより無駄に広くて人が沢山いるのが嫌。

障害者手帳申請したけどどうなるのかな
いつ取得できるのかな

なんで私はこんなに出来が悪いんだろう
両親に迷惑をかけている自分が憎い。生きてて申し訳ない。なんで生きてるんだろう、何も出来ないのに。社会に貢献できないのに。

つらい。ベッドから動けない自分が憎い。
動かないのに一丁前に飯を食う自分が憎くてたまらない。
こんな怪物に産まれてきてごめんなさい。

母親に言われたあの言葉がこだまする

「習い事に行かせてたお金、全部無駄だったね」

不出来な長女でごめんなさい。
産まれてきてごめんなさい。こんなふうに育ってしまってごめんなさい。お腹を痛めて産んだのが私でごめんなさい。

明日は日払いのバイトがある。
体動くかな、動いてくれ

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