【介護日記】#12 老老介護 特養ホームへの移行とその反省点

私は61歳の女性で、91歳の母の介護を行っています。父は2年前に亡くなり、その際にも同様に介護をしていました。母は現在特養ホームに入所しており、そのケアを7年間続けています。

在宅介護時代、母は父の死後、一人暮らしをしていました。私は片道2時間以上かけて実家に通い、母の介護を担当していました。その内容としては、買い物、洗濯、掃除、病院への付き添い、ショートステイやロングステイの手配とスケジュール調整、ケアマネージャーの訪問時の立会いなどがありました。

特養ホームへの入所後は、施設のスタッフとのコミュニケーション、母の状況の確認、希望の伝達、費用の支払いの確認、外部医療機関への付き添い、物品の届け等が私の役割となりました。

在宅介護の最も困難な部分は、母の具体的な状況を適切に把握することができず、連絡手段が電話のみで、連絡が取れないときに感じる不安でした。また、私自身が持病を抱えていたため、実家への通勤が大変な負担であり、時には辛い瞬間もありました。ただ、幸いにも母は特養ホームでの生活に慣れ、安心して過ごしているようで、それが何よりの救いでした。

父が亡くなった際の一番の心残りは、コロナ過で施設側との連絡が十分に取れず、父の健康状態について十分に把握できなかったことです。また、両親ともに健康だったときに、「老後はどう過ごしたいか」について家族全員で遠慮せずに話し合っておくべきだったと強く思います。当時はまさに「泥棒が来てから縄をなう」状態で、日々が手探りの状態で進行していきました。何をすべきか、どうするべきかがわからないまま日々を過ごしていました。

介護の経験を通して学んだ教訓として、予め老後の生活について家族全員で話し合うことの大切さを強く感じています。事前に話し合いをしておけば、突然の変化や困難な状況に直面したときでも、対応がスムーズになり、家族全員が納得のいく決定を下せると思います。これから介護を必要とする可能性がある家族がいる方々には、この経験を踏まえて、早期の準備と対話をお勧めします。

介護の経験は個々に違うもので、その難しさや辛さも人それぞれです。しかし、心を開いて支援を求め、調査をして、そして自分自身をケアすることで、少しでも楽に、そして少しでも皆さんの介護生活と私生活のバランスが良いものになることを願っています。


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