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【映画#33】「UNZIPPED」『パーク・ライフ』より

こんにちは、三太です。
10月に入りましたね。
今年度も折り返しとなりました。
もう半年が過ぎたのかと感じつつも、色々と濃い半年でもあったなと感じている今日この頃です。

では、今日は『パーク・ライフ』に出てきた映画、「UNZIPPED」を見ていきます。
『パーク・ライフ』内に出てくる映画2作中の1作目です。
先にお断りしておきたいのですが、もう1作が「永遠と一日」という映画で、そちらは今は見ることが難しそうなので、また手に入れられたら見たいと思います。

基本情報

監督:ダグラス・キーヴ
出演者:アイザック・ミズラヒ
    シンディ・クロフォード
    リンダ・エヴァンジェリスタ
    ケイト・モス
    ナオミ・キャンベル
上映時間:1時間13分
公開:1995年

あらすじ

この映画は、アイザック・ミズラヒというファッションデザイナーが1994年の春のショーを終えた直後から始まります。
アイザックにとって、そのショーは(どちらかというと)失敗でした。
そして、そこからどのように次のショーを完成させていくかという物語が描かれています。

作品のモチーフを決めたり、ショーで歩くモデルを選定したり、アイザックがどのような思考回路で服をデザインしていくのかが、映されます。
この映画の山場としては、アイザックが考えていた作品のモチーフが、他のデザイナーとかぶっていたことがわかるシーンです。
そこで、アイザックは大きなショックを受け、ドン底に落とされます。
そこからどうアイザックがショーを作り上げていくのかが見物です。

設定

ファッションデザイナーのショーまでの道のり

感想

映画というよりも、映画版情熱大陸を見ているような印象を受けました。
まず、この映画は白黒とカラーが使い分けられているのが大きな特徴かと思います。
基本は白黒で進むのですが、途中ポイントでカラーに切り替わり、そのことによって、服装の色がより強調されるように感じました。

アイザックがショーを作り上げていく上で、「薄い幕をステージに張って、客席からモデルの着替えているところが見える形式にしよう」と言い出す場面があります。
このアイディアがショーに大きな影響を与えました。
ショーの表舞台のかっこいい感じと、舞台裏のごたごたが同居する空間が生まれ、聖と俗のどちらも感じられるようなショーが出来上がりました。
そして、この映画の副題が「裸のスーパーモデル」であることもよく分かりました。

知識なしで見たので、フィクションかノンフィクションかがとても気になる映画でもありました。(見終わって調べてみると、ノンフィクションというかドキュメンタリーでした)

聖俗のファッションショーよ桜舞う

その他

unzipped=ジッパーの締まっていない、気の狂った、興奮した

『パーク・ライフ』内の「UNZIPPED」登場シーン

昨夜、宇田川夫妻宅マンションで『UNZIPPED/アンジップト』という映画を観た。相変わらず夫妻が戻らないので、彼らの愛猿ラガーフェルドと二人きりだった。(中略)映画を観ていて、ラガーフェルドという名の由来に気づいた。ぼくは主にバスソープや香水を扱う会社で広報兼営業を担当しているので、女性誌に目を通すことも多く、多少ファッション業界にはうるさいのだが、たしかFENDIやCHANELのデザイナーにカール・ラガーフェルドという人がいたはずだ。宇田川夫妻は自分たちの愛猿に「ファッション界の独裁者」と異名をとる彼の名前をつけたのかもしれない。

『パーク・ライフ』(pp.12-14)

このシーンは、「ぼく」が宇田川夫妻のことについて触れる最初のシーンです。
宇田川夫妻はこのとき別居しており、「ぼく」は二人の代わりに彼らのマンションでラガーフェルドという猿の面倒を見ています。
映画を見ることによって、そのラガーフェルドの名前の由来に気づく形となっています。

吉田修一作品とのつながり

ショーを作品にしたものはなかったように思います。
一人の男がリベンジをする形式は共通するものがあるかもしれないので、その点については注目したいです。

以上で、「UNZIPPED」については終わります。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

画像の出典:Amazon「UNZIPPED」

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