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【映画#92】「シカゴ」『路』より

こんにちは、三太です。

前回の記事で重大なミスをしていました。
タイトルで「悲情城市」と書くべきところを「非情城市」と書いていました。
それ以後もずっと間違ってしまってました・・・。すみません・・・。
悲情=「悲しい気持ち」
非情=「人間らしい感情をもたないこと。感情に左右されないこと。また、そのさま。」
かなり意味が違ってしまいますね。
文字をしっかり見たいと思います。

では、今日は『路』に出てきた映画、「シカゴ」を見ていきます。
『路』に出てくる2作の映画のうちの2作目です。


基本情報

監督:ロブ・マーシャル
出演者:ロキシー(レネー・ゼルウィガー)
    ヴェルマ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)
    フリン(リチャード・ギア)
    ママ(クイーン・ラティファ)
    エイモス(ジョン・C・ライリー)
上映時間:1時間53分
公開:2002年

あらすじ

舞台に立つことを夢見るロキシー・ハート
その舞台に立ち観客からの喝采を浴びるヴェルマ・ケリー
二人はともに殺人の罪で刑務所へ。
刑務所を取り仕切る「ママ」という女ボス、殺人の罪で捕まった女性たち、ロキシーが絞首刑をなんとか避けるために雇った弁護士フリン・・・。
多彩な登場人物、そして人間的な醜さを歌と踊りとユーモアでシカゴの街が包みます。
ロキシーの夢は叶うのでしょうか。

設定

・ミュージカル
・殺人
・人間の醜い部分

感想

映画全体でストーリーがミュージカル風に進みます
各回で主役が変わりつつ、そのミュージカルが行われるのですが、やはりラストのロキシーとヴェルマの共演が一番かっこよかったです。


            左がロキシー、右がヴェルマ

この映画ではストーリーを展開させるために殺人が起こります。
例えば、ロキシーが浮気相手を殺したり、ある女性の囚人が絞首刑となったりというふうに。
ただ、少し殺人の扱い方が軽い感じがして違和感がありました。
でもよくよく考えてみると、ストーリーを展開させるために殺人が起こるという意味では、ミステリーも同じかなと今思いました。
ミステリーは「そういう約束事だし」と思っているから違和感がないのでしょうか。
もう少し言えば、この映画では殺人に対してやってはいけないことという観念が薄いからかとも思いました。
やむを得ずすることはあるよねということをけっこう肯定している感じと言いましょうか。
でもまあシンプルにストーリーを映画として楽しめばいいかとも思います。

脇役も含めて登場人物一人一人がいい味を出しています。
特に、女ボスのママやロキシーの夫であるエイモスに惹かれました。
ママがロキシーの髪形を真似するくだりなどはお笑い要素満点です。

秋の野を人が消え去りミュージカル

その他

・ウィキペディアより
→ブロードウェイの伝説的振付師・演出家、ボブ・フォッシーによるトニー賞受賞作『シカゴ』を映像化した作品である。

→第60回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル・コメディ部門)・主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)・主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)の3部門を受賞し、第75回アカデミー賞でも作品賞・助演女優賞を始めとした6部門を受賞した。

『路』内の「シカゴ」登場シーン

ユキはそう言うと、リモコンでチャンネルを替えた。いくつか替えたあと、『シカゴ』というアメリカのミュージカル映画が流れる。以前、ユキと一緒に見に行った映画で、帰り道、映画を気に入ったユキはサントラ盤まで買った。
「あ、これ!」
ユキがボリュームを上げる。ちょうどリチャード・ギア扮する弁護士の登場シーンで、軽快な音楽に合わせて、ユキまで歌い出す。「お、うまいね」と、安西が褒めると、ユキは調子に乗って立ち上がり、リチャード・ギアの真似をして両手を広げる。安っぽい蛍光灯の下だったが、安西にはそこがとても大きな舞台に見えた。

『路』(p.323)

これは安西誠とユキが同居しているアパートでのワンシーンです。
安西誠は主人公的存在の多田春香の会社の先輩です。
安西は台湾赴任前に結婚していて妻子がいました。
しかし、様々な要因が重なって結婚生活が上手くいかなくなり、台湾の夜のお店で知り合ったユキと懇ろになります。
ただ、けっこう真剣に付き合ってもいます。
このシーンが出てくる時期には既に妻とは離婚に向けて動き出していて、あとは妻の合意が取れるかどうかという段階です。
安西としては仕事もプライベートも少しずつ安定に向かうような時期でもありました。
そんな中「シカゴ」が出てくるわけですが、映画の内容と安西の心情というのは少しリンクするのかなとは思いました。(色々あっても明るい感じ)
また、リチャード・ギア扮する弁護士のシーンもそれなりに詳細に描かれるので、きっと吉田修一さんはこの映画を見ていたように思います。
 

吉田修一作品とのつながり

・ちょっと今回はよくわかりませんでした。

以上で、「シカゴ」については終わります。
この映画でミュージカルの明るい感じが好きになりました。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

画像の出典:映画ドットコム「シカゴ」

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