芸談が苦手な人にも◯。 『平成の芸談 歌舞伎の真髄にふれる』 犬丸治
2018年12月発行。
平成(1989-2019年)の30年間の歌舞伎役者の芸談を集めたものである。
芸談集というと、名優の芸談を載せつつ随所に「彼らに比べて現在の役者は…」と厳しい意見が挟まるものもあり、苦手に感じることがある。
その点、この本は現役バリバリの役者の言葉も多く含まれていて、「それに比べていまの役者は…」が、少なめである。
玉三郎、仁左衛門、菊五郎(7代目)、團十郎白猿(芸談の当時は新之助)など、いまもまさに舞台に立っている人、亡くなっていても記憶に新しい