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猫とわたし

ふと昔飼っていた猫の事を思い出したので書いてみようと思う。

はじめて飼ったペット。野良の黒猫。
小学2年生の時だった。
あの頃の遊びと言えば公園で走り回るか
虫取りかザリガニ釣り。(野性すぎる)

その日も公園で遊んでいたら黒猫が現れた。
大概の猫は近づくと逃げる。
でもその黒猫は逃げもせず表情も変えない。
気になってはいたものの、遊びに夢中で帰る頃には
すっかり猫の存在を忘れていた。

17時になり家に帰ろうと歩いていると背後に気配。
振り返ると誰もいない。(急にホラー)
ふと足元に目をやると猫。
「………!さっきの黒猫だ」
帰る方向が一緒なのかな。ずっとついてくる。
え…この細道までも一緒?
結果、家までついてきた。
飼ってくれと言わんばかりの無言の圧を感じ
次の日には家族の一員に(展開早っ)

命名『タマ』
当時、うちのタマ知りませんか?というキャラクターに
ハマっていた為、タマ以外考えられなかった。
(知ってる世代は懐かしくて泣いてると思う)

そんなこんなで、家族になったタマ。
彼女は強かった。元々野良だったせいもあるのか
近所のボス猫と睨み合いになっても一歩も引かなかったし、ネズミを捕まえてきて玄関先に献上。(悲鳴)
タマは誰にでも愛想を振り撒くわけではなかったが
私には懐いていた。
その年の夏休みの宿題で、私はタマの事を作文に書く事にした。
題名『こんにちは、タマ』
タマとの出会いがドラマティックだったのか
作文コンクールで入賞。(タマのおかげ)

タマは食欲旺盛だったし、病気もせず元気で
楽しい日々が2年ほど過ぎたある日。

タマが天国に逝った。

隣の家の車に轢かれたのだ。
不慮の事故とはいえ、まだ小学生だった私は隣人を恨み
しばらく挨拶さえしなかった。
それほどまでにタマは私の中で大きな存在だった。
しばらくは立ち直れずにいたが、いつまでもクヨクヨしている訳にもいかない。

奇しくも夏休みの期間だったので、記憶に残そうと2年ぶりにタマの事を作文に記した。
題名『さようなら、タマ』(2年前とほぼ同じ)
タマとの別れが涙を誘ったのか
作文コンクールで入賞。(タマー!泣。)

幼いながらに死を目の当たりにした私は
別れのショックが大きかったのか、その後ペットを飼うことが出来なかった。

あの別れから30年(年齢バレたー)
今、我が家には1匹の三毛猫がいる。
ムギ(1歳・女の子)
彼女との出会いもまた劇的。

それはまた今度、得意の作文で記そうと思っている。



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