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春のような温かさがいつもある学校に… こうしないと、綺麗にならないよ 〜心の宝物123

🌷帰りの会で


山に囲まれた小さな学校
はじけるように元気な挨拶の声が、今朝も児童玄関に響きます。秋深まり、児童会リーダーの呼びかけで、挨拶が学校の宝物として児童の意識に上り、どの子も自分なりに意味を感じて取り組み始めた時期。朝の児童玄関は、そんな子供たちの活気に満ちていますが、それでも2年生の彼の笑顔と声は、ひときわ力強く温かく、そこにいる人全員を包む力がありました。
「おはよう。あなたの挨拶からエネルギーをもらっています。ありがとう」そう声をかけると、
「ありがとうございます!」と、前にもまして元気を届けてくれます。
子どもたちと共にある至福を実感するときです。

🌷こうしないと、きれいにならないよ


この頃彼は外のトイレ掃除の担当でした。ここでも、彼の選択に心打たれました。
体育館脇の外のトイレは、児童だけでなく、休日に地域の方も使用されます。山間にある学校なので、落ち葉の吹込みや、昆虫の侵入も頻繁で、日常的に、とりわけ月曜日には、大変な状況になっていました。

ある月曜日の掃除の時間、参観に行きました。幸い、きれいに使用していただいていますが、床には、落ち葉や虫の死骸が散乱していました。

彼は、そこを懸命に掃除していました。
しゃがんだ苦しそうな姿勢で、生き生きと、ほうきの柄を短く持ち、床に顔を近づけるようにして、隅々まで枯葉の破れた欠片まで残さず丁寧に取り去っています。
「がんばるね。足がつらくないですか」
「うん。でも、こうしないときれいにならないよ」
見上げて答えてくれる目のなんと楽し気にきらきらしていること。

あなたはどんなことでも、楽しくとりくむのだね。挨拶も、一輪車の練習も、トイレ掃除であっても。何をしていても、あなたからあなたの周りに、温かなものが放たれているように感じます。小さなあなたのどこに、そんなエネルギーの源があるのだろう。
それが何であれ、目の前のことに全力をつくす。その実感が、エネルギーとなって次の行動につながって、また新しいエネルギーが生まれる。
自分で自分に力を届けることができるのだね。あなたから、大切なことを学びました。ありがとう。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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