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二つのお母さんの気持ち
コロの赤ちゃん3匹とも貰われて行ってしまった。
せっかく、名前を考えていたのに・・・
夜中コロと一緒にいた僕。
頑として家に入らない僕にお父さんは「メシ抜きだ!!」と怒鳴った。
でも、こっそりお母さんが「はい」っておにぎりを持って来た。
「いらない」
お母さんの手を叩いた。
「何で、何で、何で!!」と叩いて怒る僕にお母さんは
「ごめんね」とコロに言った。
コロを撫でながら「本当はコロが1番子供といたいもんね」
「でもね、きっと、ここにいると満足にお世話してあげれないから」
今度は僕の顔を見て「命あるものを育てるって大変なんだよ」
僕はコロを見た。
クゥン・・
お母さんは、「ちゃんと赤ちゃんが元気に育ってくれることが、お母さんもコロも願ってるんだけどね」
僕は、ふと、おばあちゃんのことを思い出した。
おばあちゃんも僕のこと思ってくれてるかな・・。
「わかった」
コロの横でおにぎりを食べながらコロは立派なお母さんだと思った。
コロを撫でて「また、明日」と言った。
家に入ろうとしたらお父さんが
「誰が入っていいって言った!!」とまた怒鳴った。
僕は泣きながらコロお母さんに泣きついた。
クゥンクゥン
コロは優しく宥めてくれた。
つづく
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