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【イベントレポート】地球温暖化に関するドキュメンタリーを観た。ディレクターが語った3つのアクション。

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はじめに

昨日は環境問題に関する「映画の上映会とトークセッション」イベントに参加しました。約30分のショートフィルムを観て、その後、環境問題に取り組む色々なセクターの方のプレゼン、パネルディスカッションという3部構成でした。

主催は、350JAPANという地球温暖化の解決を目指す国際環境NGO。私は存在を初めて知りましたが、世界188ヶ国のネットワークに及び、グローバルな活動を行っているそうです。

この団体の活動は主に3つ。

(1)化石燃料を掘り出さない
温暖化の最大の原因である、石炭・石油・天然ガスの新たな開発を中止する必要があるためそれらの事業を止める市民運動を支援する。
(2)お金の流れを変える
銀行にアプローチすることによって上記のエネルギーを手がける会社からお金を引き揚げる働きかけ(ダイベストメント)をする。
(3)脱炭素社会の構築
炭素排出ゼロ、自然エネルギー100%になるようなソリューションを支援する。
※HP参照

これらを踏まえた上で、日本の団体では「SNS・ブログ・セミナーなどを通じた情報発信・啓発活動」「市民主導の交流会開催」「金融機関・投資家に対してダイベストメントを訴える」ことをしているそうです。今回のイベントもその一貫という訳ですね。

いつものように印象に残ったことを紹介していきます。

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その人の失われて欲しくない景色についての話に感動

ショートフィルムは、日本各地で生活を営んでいる方々6名に取材をし、実際にどのような変化があるかについて語ってもらうものでした。その中で印象的だった話は、2つあります。

北海道で昆布漁を営んでいる漁師の方のお話と、長野に住み年間100日雪山に入る生活を25年続けているカメラマンの方のお話です。共通しているのは、ずっとその場に住み続けている中で感じている変化、失われてしまったことについて語っていることでした。特に、長野の方が話していた、子どもの頃は全面的に氷が張っていた湖が張らなくなったことの話は、私も雪国で生活していた時期があるので「失われた」ことがイメージしやすかったです。

なぜ印象に残ったのか考えてみると、北海道も長野も地域は違えど住んだことがある場所だったことによる親近感?と、それぞれの方の「個人的・正直な」感想が胸を打ったのかもしれません。先日参加したアースデイイベントの記事にも書きましたが、「その人にとって失って欲しくない景色」について聴くことは私にとって心動かされるものなのです。多くの人にとってもきっとそうではないでしょうか。

環境問題に取り組む前にオススメしたいこと

長野のカメラマンさんがこんなことを言われていました。

「環境問題のことなどに取り組む前に、実際に自然に触れて、
地球を愛している自分に出会って欲しいと思っている」

これは上記の「失われて欲しくない景色の話」にも繋がりますが個人的に自然(地球)と繋がり、そこに自分なりの喜びを見出すことが個人として環境問題に「持続的に」取り組める動機になると思いますし、その人の個人的なストーリーがさらにその周りの人の心を打ち、ポジティブな行動の連鎖を生んでいくと思います。

私が地球のこと、自然のことに関心があるのは、過去に農業をやったり、大自然の中でのアクティビティに取り組んだ原体験があるからですね。そして、それらの原体験がこの上なく喜びに溢れたものだったからでしょう。

そう考えると、まだその原体験がない方は一刻も早く自分にとっての「それ」を見つけて欲しいです。人生にとっていいことしかないから。

パタゴニアの新たな取り組み


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世界的に有名なアウトドアウェア・ブランドであるパタゴニアの方が話さしていました。パタゴニアは1965年に創業されたが、2019年に企業理念を一新したそうです。今までの理念はこちら。

最高の商品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する

そして新しい理念はこちら。

私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む

創業者が環境への意識が高いため、以前の理念も環境への取り組みが入っていましたが、新しくなり表現が「警鐘から危機」という風に変わっています。この背景にあるのは、創業者が改めて地球の現状を見直した際に、大きな危機を感じたからだそう。

そして、具体的には以下のような目標を掲げています。

1. 2020年までに再エネ100%を達成
オフィスや店舗の電力を、すべて再生可能エネルギーに変える。
2. 2025年までにカーボンニュートラル達成
サプライヤーも含む事業全体で出る二酸化炭素を、同じだけ回収する。(環境再生型農業などを通じて)
3. 2025年までに、全ての製品には再生可能素材、もしくはリサイクル素材のみを使用する。
全てのアパレルの素材をコットンやウールなどの自然素材、もしくはリサイクルでできた素材を使用する。

huffingtonpostのこちらの記事より引用

実際、3については現状60%台の達成率だそうです。また、再生エネルギーに関しては長野県の白馬村で取り組みをしていたり、新たに食品業界に参入し、まずはオーガニック・ビールを提供するなどしているそうです。

映画を制作したディレクターが語った3つのアクション

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この映画を制作したのは、リチャード・グレハンという人物です。サステナビリティや環境問題に積極的に取り組んでいる、映像作家であり、クリエイティブディレクターだそう。彼は色々なことを話してましたが、最後に話していた1人1人にオススメしたい3つのアクションが印象的でした。

(1)自分のことを知ろう。自分を見つけよう。自分が変わる必要がある。
(2)消費生活の中で何を買うか選ぼう。その選択は、自分がどんな未来に投票していきたいかの表明だ。
(3)自分にとって大事だと思うイシューを見つけよう。

(1)について、ヨガやマインドフルネスなどの重要性を語っていましたた。現代人は忙しすぎるからでしょう。また、自分を見失っているからこそ、自分を見つける必要があるのでしょう。

また、(2)についても消費をこのように捉えることで感覚が変わると感じました。正直、正しい情報を見分けるのが大変ですが、こだわっていきたいです。

(3)についてはまさに今の自分が探していることそのものです。何のために情報収集をするのか、理解を深めていくのか。その理由の1つは、何をしないかを決めるためだと思っています。あれもできない、これもできてないと思いたくない。だから、やらないことを決めて集中したいと思っていいます。

さいごに

以上です。まず何からやろうと思っている人は、色んな人の意見が聴けるイベントにいくことをオススメします。その上で、気になった用語や団体について調べ、また参加するといったことを繰り返すことで効率的に深く知りたいテーマを絞り込んでいけるからです。私も行ける時にまとめて行こうと思っているのでまた機会を見つけて参加します。

 
 

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