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「三鷹天命反転住宅」に行き、感じたこととは?
はじめに
三鷹天命反転住宅って知っていますか?
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公式サイトによると、
三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Keller は、芸術家/建築家の荒川修作+マドリン・ギンズによる、世界で最初に完成した「死なないための住宅」です。
この全部で9戸の集合住宅は、内外装に14色の鮮やかな色が施され、一部屋一部屋の色の組合せが全く異なることから、「極彩色の死なない家」(瀬戸内寂聴氏)として、東京西郊外の三鷹市のランドマーク的存在にもなっています。
「死なないための家」、そして In Memory of Helen Keller ~ヘレン・ケラーのために~ と謳われる理由には、さまざまな身体能力の違いを越えて、この住宅には住む人それぞれに合った使用の仕方があり、その使用法は自由であるということが言えます。3歳の子どもが大人より使いこなせる場所もあれば、70歳以上の大人にしかできない動きも生じます。
私たち一人一人の身体はすべて異なっており、日々変化するものでもあります。与えられた環境・条件をあたりまえと思わずにちょっと過ごしてみるだけで、今まで不可能と思われていたことが可能になるかもしれない=天命反転が可能になる、ということでもあります。荒川修作+マドリン・ギンズは「天命反転」の実践を成し遂げた人物として、ヘレン・ケラーを作品を制作する上でのモデルとしています。
三鷹天命反転住宅は、私たち一人一人がヘレン・ケラーのようになれる可能性を秘めています。その意味において、三鷹天命反転住宅は「死なないための家」となるのです。
現在、一部を賃貸住宅として、また一部は教育・文化プログラムを発信する場として、荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所(株式会社コーデノロジスト)が管理・運営を行っています。
となっています。
私は、以前、SNSで繋がっている友人のタイムラインに流れていたのをきっかけに名前やカラフルな住宅というレベルですが、聴いたことはありました。
今回、HumanPotentialLabというコミュニティで繋がった人たちがショートステイプログラムで宿泊している中、「興味ある方見に来ませんか?」という呼びかけを見つけていくことができました。
私が住んでいるところからは電車を複数回乗り継いだり、バスに乗ったりとプチ旅行の気分。
室内の画像
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初めて見た方は、カラフルさに「ギョッ!」としたり、落ち着かないという印象を持たれるかもしれません。私も居心地悪いんじゃないかな〜?と思っていたのですが、いざ室内に入ってみるとそんな感情は湧きませんでした。それよりも、込み上げてくるニヤニヤが止まりませんw
あえて言うならこのくらいの配色があることで、いい具合に思考が働かず、体感覚優位になりやすい環境のように思えます。
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その理由は、視覚的な作用もあると思いますが、もう1つ、床が平らではなく、上記の画像のようにボコボコしている、かつ、高低差があったことも大きいように思います。
半強制的に足裏に意識が向き、かつ、身体がダイナミックに動くことを通じて、自然と感情も動く、その結果、ニヤニヤしてしまう。私にはそんな効果がありました。
また、この床を歩いている中で、以前投稿した、いくら大自然の中でも人間が作ったアスレチックは身体を動かす範囲が単調なため飽きてしまう一方で、大自然の中でキャニオニングをする時などは一度として同じ動きがないため身体が飽きない、という体験を思い出しました。
この部屋はある種、大自然と直接戯れている時と似た状態にしてくれるように感じました。
フィジカルにフォーカスを当ててきた荒川氏
この住宅のコンセプトについて解説されている記事から引用します。
現代美術の巨匠マルセル・デュシャンに出会い、彼によって精神領域がすでに体現されていると知ったことでフィジカルを強く意識したという荒川+ギンズのふたり。「養老天命反転地」など彼のほかの建造物と同じく、この住宅でも「身体性」が強く打ち出されているのだそう。
冒頭でも似た文章を紹介しましたが、このような解説も。
この家は、シンプルにいうなら「身体を中心に設計された家」。我々が持っているこの身体を中心に環境をつくってみようというのが、大きなコンセプトです。名前の通り、ヘレン・ケラーに捧げられて、彼女が住むとしたらどんな部屋だろうというのもテーマのひとつになっています。
この家は、日常のなかで私たちが当たり前だと思っている知覚や感覚が、実は身体と環境の関係性でたやすく変わっていくということを教えてくれます。
この部屋も、身体と環境の関係性が変わることで、思いもよらなかった感覚に出会えるということを伝えています。
思ったこと
私たちの多くは、都会という直線的、四角に囲まれやすい環境野中で、視覚体感覚の働きが単一的に固定されがちです。
言い換えれば、色んな物事への感じ方も単一的になってしまいやすいということ。
その、ある種限定的な土台の上でやりたいことを見出そうとしてもそもそもの土台が十分に大きくなっていなければ、自身に合ったものを見つけることは難しい。
だからこそ、大切なことは土台自体を大きくすること(言い換えれば、感じる心を全方位的に発達させること)が重要であり、そのための重要な取り組みが、身体を多様に動かすことだと私は思っています。
そのあたりのことについて書いた記事がこちら。
私はこのあたりを、ハワイ島での高低差が大きい場所にあったオーガニックファームでの農作業経験やヨガ、フィリピンの離島での幾度となく大自然の中でのアクティビティを実行するリトリートを行なってきた経験で、育んできました。
そして、帰国後、都会からアクセスしやすい環境の中で、似た効果が見込めるアクティビティはないか、と探した結果見つけたのが奥多摩でのキャニオニングです。
今回の三鷹天命反転住宅での滞在は、短かったため程度の差までは測れませんでしたが、似た領域の身体知性を育むことができることは間違いないと感じました。
ハワイでもフィリピンでも住居から出た先はそのような環境でしたが、住居自体が大自然に近しいというのは初めての経験で、長期滞在したらどうなってしまうのだろう?と興味が湧いています。(今度は宿泊してみようかな!?)
また、この住宅が建てられたきっかけになった「養老天命反転地」も行ってみたいですし、荒川氏の思想を調べてみたいとも思いました。
余談ですが、最近調べてみるチームラボ猪子寿之さんの作品コンセプトの中にも似たものを感じる(言い換えると、私が今、そういうものを見つけやすいアンテナが立っている)のも面白かったなぁ。
さいごに
最後の最後に、三鷹天命反転住宅に関する参考になりそうな記事をいくつか見つけたので気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
公式サイトはこちら。
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