見出し画像

免疫ってなに?意外と知らない免疫の話

 ここ数回、免疫について書いてきました。でも、そもそも「免疫がなんなのかって良く知らない」という人の方が多いような気がします。

ということで改めて「免疫」についてまとめていきたいと思い、新しくマガジンをつくりました。

 このマガジンでは、免疫の成り立ちや役割、免疫アップの方法について書いてい区予定です。

免疫って何??

 免疫を上げる。

 免疫力が高い。

 あの人は免疫が高いから風邪引かなさそう。

 私たちは普段何気なく「免疫」という言葉を使っていますが「免疫とは何か?」と改めて問われると意外と答えられません。

 できるだけわかりやすく免疫という言葉を説明すると、「体に入って来た自分以外の異物を攻撃する」のが免疫システムの基本です。すこし難しい表現ですが、「自己と非自己を認識し、非自己を攻撃するシステム」と言い換えることができます。

  ただし、細菌やウイルスといった病原体に対して反応するだけではなく、花粉のように本来ならスルーしても構わないような異物(花粉症)や自分自身に反応してしまう(自己免疫疾患)こともあります。

 自己免疫疾患とは免疫システムが正常に機能しなくなり、自分の組織を攻撃してしまう病気です。リウマチや全身性エリテマトーデスなどがあります。

 常に同じであろうとする機能(ホメオスタシス) 

 ヒトのからだに限らず、生物は身体を常に一定に保とうとする機能を備えています。急激に太ったり痩せたりしないのも、傷が数日で治るのもこのシステムがあるからです。免疫もこの作用に関係していて、細菌などを非自己として認識すると抗体つくってこれを攻撃し、通常の状態に戻そうとします。

 「俺か俺以外か」ではありませんが、カラダは自分と自分以外をしっかりと認識しているのです。

 2種類の免疫「自然と適応」

 世の中いろいろの防衛戦があるように、免疫にも2種類の免疫があります。それが、自然免疫と適応免疫です。

 自然免疫は病原体の侵入直後に働き、「白血球」が侵入者に対して攻撃を行います。このほか病原体を食べてしまう「好中球」、「マクロファージ」や病原体に感染した細胞を破壊する「NK細胞」、「NKT細胞」などがあります。

 適応免疫反応は自然免疫が突破されると作動します。「T細胞」、「B細胞」といった病原体を特定して攻撃する細胞がつくられます。

 自然免疫と適応免疫はそれぞれが独立して働いているようにみえますが、相互で協力しあって機能しています。マクロファージはリンパ球(T細胞、B細胞)に対して抗原提示(こんな細菌ですよ!と情報を伝える役目)をもっています。

 免疫を改めて文章にしてみると、カラダの中ではとんでもないことが起きていることがよくわかりますね。

 「免疫とは何か?」と問われたら、「自分以外を攻撃する機能」と答えれば概ねあっているかと思います。

 つづく

よろしければサポートお願いいたします!