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不動産屋の言う『売主さんが怒るんで…』

こんばんは。今日もお疲れ様です。

中古マンションを購入するときに、販売価格からいくらぐらい値切り交渉を入れるのか悩まれる方も多いと思います。直近で、中古マンションの購入と売却を体験した経験から、不動産屋の言う『(あまり値切りすぎると)売主さんが怒って買わせてくれなくなるんで…』の背景について体験談を踏まえた考察になります。

最初に、私が購入したマンションと売却したマンションそれぞれの価格設定について、お伝えします。

購入マンション
売り出し価格 2280万円
購入価格 2100万円
値引き額 △ 180万円
※ちなみに不動産屋が当初、この程度なら(売主の機嫌を損なうことなく)値引きできますよと言っていた額 △130万円(2150万円)

売却マンション
希望価格 1200万円
売り出し価格 1280万円
申込価格 1100万円
売却価格 1150万円
値引き額 △ 150万円

ちなみに購入、売却とも仲介を依頼したのは同じ某大手不動産業者になります。
購入したマンションはいちど値段の折り合いが合わず買い逃したマンションで、半年以上次の売却物件を待っていたので、確実に申し込み一番手になれるように、売主が専任媒介を依頼している不動産屋に連絡をしました。不動産屋にとってはいわゆる両手案件ですね。
売り出し価格が2280万円で予算オーバー&相場観(2000万円〜2100万円)より高かったので、価格交渉は入れたかったのですが、前述したように絶対に手に入れたい気持ちも強かったので、価格交渉の金額については迷うところがありました。
不動産屋さんの言うところでは、『価格交渉の余地はあると思うけれど、100万円ぐらい…130万円ぐらいがマックスだと思います。あまり値切りすぎると売主さんが怒って、売ってくれなくなる場合があるんで…。』との事でした。
だいぶ悩みましたが、自分の相場観を信じて180万円の値引き、2100万円で申し込み用紙を書きました。売主さんが怒って売ってくれなくなったらどうしようと、決まるまでかなり不安な気持ちでしたが、結果、売主さんに合意していただき契約に至りました。

次に体験したのがこれまで住んでいたマンションの売却です。不動産屋の最初のヒアリングで、1200万円では売りたいとお伝えしました。根拠としては、自分が購入した価格が1100万円で、その後、100万円をかけて2回のリフォームをしていたからです。『では、絶対に価格交渉が入るので+80万円して、1280万円で売り出しましょう』と言うことになりました。
売り出し後、ホームズやSUUMOなどに登録される前に不動産会社(リフォーム会社)数社から連絡があったと言うことで、内覧が入りました。
内覧後すぐにそのリフォーム会社から『すごくいい値段で申し込みがありました!』と言うことで価格を聞くと、1100万円ですと。いやいや私、1200万円で売りたいって話したのに…と言う気持ちを置き去りに、不動産屋さんは『1100万円は相場を考えたらすごくいい値段です!法人なので後々のいろいろな問題もないですし、早く売れれば無駄な管理費維持修繕費も不要ですし!』との勢いで、ちょっと考えさせてくださいと電話おきました。
ローンの残債もないですし、私に売り急ぐ理由はなく、買主が不動産屋だと両手案件になって、個人客のようにややこしいトラブルも発生せず、御社が契約成立させたいだけでは?とその時点で不信感いっぱいです。 
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54065

で、その時気づいたのが『あれ、私、(前に買主の立場やった時に不動産屋に言われたように)売主の立場になった今、怒ってるやん?』てこと。
ただ、希望の金額を下回る申し込み価格を入れられたそのリフォーム会社さんには全く腹立ちはなく、こちらの気持ちに寄り添ってくれない不動産会社の担当者に対してモヤモヤが消えないと言うことです。だって、リフォーム会社さんは相場観や自分の予算を考えて対等な立場で買える値段を提示してくださっているだけですからね。
納得いかないのが、相場観を考えるといい値段だったとしても、私の置かれている状況(残債がなく長期で買取希望者を探せる)、リフォームもして思い入れもある大切に使ってきた部屋を相応の値段で売りたいと言う気持ち、専任媒介を依頼して仲介手数料を払っている依頼者に寄り添えない不動産屋の言動に対してということです。
不動産屋の言う『売主さんが怒るんで…』というのは売主が怒る理由を、金額を提示した買主に転嫁する言い訳なんだろうと腑に落ちました。それと同時に、強くネゴ入れさせず売買契約を容易に成立させるための牽制なんでしょう。
結果、どうしても納得いかず1150万円で再度価格交渉をしていただき、買主さんにも合意いただき契約にいたりました。
この契約が決まれば仲介業者は両手物件のため片手に比べて+ 50万円、私は売りたい値段より− 50万円、リフォーム会社は買いたい値段より+ 50万円、と言うところでの私の中での落としどころでした。
ちなみに、購入時、売り出し時の仲介業者の動きから考えるに、希望金額から+80万円は最初から上乗せし、価格交渉は△180万円までは想定(不動産屋のコントロール)の範囲内なんだと思います。
もしかしたらもっと価格交渉できたかもしれませんが、自分の中で納得できる範囲内だったので今回はこのような結果になりました。ただ自分自身が、売主の立場になってみたら、どんな金額で提示されたとしても買主さんに怒るということはないかと思います。
怒るということはないにしても、気をつけたいのは、申込者が複数いる場合は、当然1番値付けが高い人が選ばれるので、落選する可能性があること、あるいは今回の私のように売り急いでいない人が買主である場合、希望価格を下回る場合は一旦見送られることがあると思いますので、その辺は状況を読んで柔軟に対応されるのは良いかと思います。
おわり














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