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#スローシャッター に想う

旅の話を、人の話にできるステキな著者 #田所敦嗣  さんの紀行。

旅をした人がいて、その人が何を語るかで人となりがわかるんだなぁと思いました。

旅の魅力はもちろん色々あって。
場所、食事、エンターテイメント。

ソーシャルメディアにアップされている「旅に行ってきました情報」の多くは、

ここに泊まりました!

これを食べました!

こんな感じでたのしんでまーす!

こんなファッションで過ごしてます!

ここでショッピング、爆買い!

いいんですよ、全然それはそれでいいんです。
ディスってないので、怒らないでください。

ただ、旅に出た時に、その人が語ることが何かって、もう人柄一択だなって思ってしまうのも事実で。

前述のキラキラ旅行ポストは、決してインフルエンサーだけじゃなくて。
仕事で海外出張が多い人でもそうなっちゃうんだなぁ、って思います。
海外で仕事しているぜ、キラキラ記念!になっちゃうんだなぁ、と。

ディスってないので、ほんと怒るとかやめてもらっていいですか。

ただ、そのキラキラアルバムよりも、私が観たい!聴きたい!知りたい!のは、その旅でどんなことがあって、なにを考えて、誰と出会って、どんな変化があって。どんな景色を見て、なにを想って、そして日常にかえったときにどんな影響があるんだろう、みたいなことなんです。

それを知ることができたのが、この本でした。

私が好きだったところは、
“僕はわざとらしく大きめの声でへナロに日本語を教えはじめた”
この瞬間です。

旅の特典は、偶然の連続がキセキってことなんじゃないでしょうか。その場所に立った瞬間に、「この人とこの人は会わせましょう」って采配されてるようにすら思えました。采配されなかったら会えない、そのくらいこの本での出会いはどれもとてもステキでした。

そして、やはり、モノづくりのひとなんだろうな~とも思わずにいられません。
読みたいことを、書けばいい(#田中泰延 さん著)
」を読んだ時に思ったことに近い感覚もありました。

生きづらさの解放が散りばめられていたような。

私が読んでみて、誰に読んでもらいたいかな、と思った時にパッと思いついたのは

出張するビジネスマン!!

でした。

出張は海外に限らず、どんな場所でも行ったその先のその場所で出会う人にちゃんと目を向けて、目の前にある好奇心を思い出す、どこを切り取るかで仕事はもっとたのしくなるんじゃないかなぁ、と。

出張は、誰かに会うために行くんだと思った瞬間から目に見える世界が変わるのかもしれません。


そして何より、あれも食べたい、これも食べたい、そんな気持ちが止まりませんでした。注文をきかない料理店のステーキを食べたいです。

旅の夢を膨らませることができて、とてもたのしかったです。

ありがとうございました。

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