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助成金なんてラララ

ここ数年、助成金をもらうために新規事業を立ち上げた会社や、助成金をもらうためのプロジェクトリーダーになった人を聞く機会が増えました。

私は助成金を、今この苦しい時になんとか事業や雇用を継続するためのものだと思っていましたが、そうではない場合も多いようです。そして、それっぽい目的があれば審査に通りやすいのは地元では名の知れた会社ばかり。受取型や低金利貸付型の助成金どれも、どれだけその会社が苦しんでいて助けることができるか?という視点で審査されている気がしないのです。

結局のところ助成金で補助する意味がある会社かどうか?という視点で見られている気がします。銀行からお金を借りるのと同じ。となると、地元でも名の知れた会社はスムーズに審査が通り、無名の会社はそもそも事業の必要性を問われてしまうという現象が起こります。全く同じような科目・内容で申請し、無名の会社の方が事業悪化度は大きいとしても助成金を受け取りやすいのは地元では名の知れた会社です。

地元では名の知れた会社を守る必要があるのは、雇用する人が多いので文句はありません。無名の会社の事業悪化度が大きいことはそもそも事業を成功させる能力がないから補助してまで継続するかを判断されても仕方ないと思います。

しかし、地元では名の知れた会社の社員が「うち助成金で今かなり儲かってるからね」「助成金で予算多めにとれてラッキー」「助成金もらうために休日が多くなった」ということを吹聴するのはいかがなものでしょうか。たとえそれが実態だったとしてもこの発言がダダ洩れでは、その会社全体の助成金への姿勢として捉えられます。助成金ラッキー、助成金バブル。

そんな会社がある一方で、「助成金はもらうな」という経営者もいました。

「助成金なんてたかがしれてる。儲かってない会社は助成金のチャンスを使って踏ん張ってみればいい。儲かってないから助成金を使うしか体力を保てないと堂々と言って申請すればいい。でも助成金を受取るために余計な仕事をしたり、助成金を受取るためにわざと納品を送らせたり、そもそも仕事を受ける事すらしてこない、これはお金のまわりが悪くなる。何もしないで一時的な助成金より、稼働して売上を作りにいった方がお金の質は良くなる。」と。

ここ数年、助成金に対する考え方を聞くようになり、それにまつわる事業に関わることで印象が変わった会社もありました。別に私の印象が変わったからといって何か影響があるわけではありません。助成金の正しさなんて定義もないのでしょうし。

助成金は人を躍らせる性質があるんだなぁ、という感覚的メモでした。

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