Ralph

現在カナダ在住、一児の父。日本国内で理系Ph.Dを取得。幅広くITと呼ばれる分野の近くで仕事をしてきた。軽度の自閉症スペクトラム(ASD)傾向にありそう。ASDならではのメリットの生かし方、デメリットのカバー仕方を模索中。

Ralph

現在カナダ在住、一児の父。日本国内で理系Ph.Dを取得。幅広くITと呼ばれる分野の近くで仕事をしてきた。軽度の自閉症スペクトラム(ASD)傾向にありそう。ASDならではのメリットの生かし方、デメリットのカバー仕方を模索中。

最近の記事

ASD x ASD = ?

ふぅ、キツい、キツいぜー。久々に人とのコミュニケーションで最近ものすごい疲れている。ここ数年のコミュニケーションによる疲れ方としては、相手のパーソナリティとは無関係に、単に大量に話す必要があるから疲弊するというパターンが主だった気がする。が、久々に特定の相手のパーソナリティそのものが疲れる、という状況に直面している。で、そのパーソナリティがまさにASDのそれそのものなのだ。 自分自身がASDであることから、何となくASDに関して仲間意識を持っていた今日この頃。が、ASD同士

    • ASDと待つこと

      とても久しぶりにNoteを書く。多分この半年くらいは、うまくASD的性質と付き合えてきたのだろう。うまく付き合えている限りは、特に整理の必要など生まれない。 今久しぶりに編集画面に向かっているのは、他ならない、ASD的性質の発現を今まさに経験していて、うまく処理しきれない状態が続いているためだ。 タイトルにあるように、待つことがテーマである。昔から苦手だと薄々思っていたけれども、最近(i)期限が特に決められることなく、(ii)比較的長期間待たされる、ということが複数回あり、

      • 自己実現と人間関係の苦しみと

        人と関わると、一定の頻度で傷つく。おそらくASDの性質ゆえ、何でもないことで傷つくうえに、その傷つき方は多分周りから見て過剰だ。 それを避けるために、世間との接触をほぼ完全に断ったこともあった。 だが、それは私の自己実現と矛盾してしまい、これまで一生涯の生き方としては選ぶ勇気がなかった。結局、傷ついて、引き篭もって、時間をかけて回復して、また傷ついての繰り返しで、これまでの人生を歩んできたような気がする。 完全に自己実現の方を諦めることは、実際にはできる。幸い、ほとんど人と

        • 関係浅めの人からのお勧めが苦手

          自分とそんなに距離の近くない他人が、無責任に何かをお勧めしてくるのが、地味に心に刺さる。あえて通常とは全く異なる選択をしていて、その選択の結果としてたまたま現在の状況に身を置いているに過ぎないのに、その状況をストレートに解釈した結果に基づいてよくわからんお勧めをされる。 結果として、やけに自分が矮小化された気分になる。善意でやっているのかもしれないが(私の脳は悪意を勝手に感じ取ってしまうのだが…)やめてくれ。 この反応は、多分ASDに起因するもので、普通の人はどうってことな

          発明家としてのASD

          近頃自分のASD的性質とうまく付き合いつつ、いかに能力を最大限に発揮できるか、ということに興味を持っている。数年前まで、自分の特異な性質とASDの関連性に全く気付いておらず、自分が力を発揮できるか否かは、自分がいる環境がたまたま自分に合っているかどうかに大きく依存していた。 これを、ASD的性質への理解を深めることで、たまたまではなく、ある程度必然性を思って、自分の能力が発揮できる環境を作り出したい、というのが最近の私の興味である。 さて、そのような中で私の琴線に触れたのが

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          ASD的バーンアウト再び

          久しぶりにやってきたバーンアウト。USでの会合に参加したことが原因だ。前回の会合に参加したときはほぼ問題がなかったので、きちんと意識すれば回避可能かと思っていたが、今回は全くもって無理だった。 今は、人と話すことがかなり辛い(UberのHow are youですら辛い)、文章を読むのも辛い、体はカチコチ、体温も低い。 前回の会合は、カナダ国内だった、比較的少人数だった、ロケーションが最高だった、近くに逃げ場があった(いつでも自室に引っ込めた)、自分の話に興味を持つ人が非常に

          ASD的バーンアウト再び

          ASDな私と不確実性

          ASDの人は一般に不確実性への許容度が低いとされる。 私も、短期的な視点から言えばこの傾向が顕著で、できるだけ不確実な選択を避けようと努力してしまう。例えば、作業や会議の結果がコントロール可能な状態であれば、それが理想であり、これが満たされない可能性があると不安感に襲われる。 しかし長期的な視点で見ると、私はなぜか人よりも不確実な選択を敢えて採る傾向にあるのである。例えば、転職や起業といった不確実性を孕む選択をこれまで多く行ってきた。 なぜ一人の人間でありながら、不確実性へ

          ASDな私と不確実性

          ビジョンと実現

          仕事であれ人生であれ、非常にワクワクするビジョンが湧いてくるときがある。とても面白いコンセプトがそこにあり、その実現の道筋が見えているような気がする。それが達成できた未来を思うと、素晴らしい人生を生きられていることに感謝する。 そのビジョン実現を具体的に計画してみる。すると、たちまち複雑な手順が目の前に現れてきて、恐怖に襲われる。なぜ、さっきまであんなにクリアにゴールまでの道筋が見えていたんだろう、結局ものすごく厳しい道のりがあるではないか…と。先ほどまでの幸福感の反動で、

          ビジョンと実現

          Deep Techと研究業績

          簡単なインターネットサービスやスマートフォンでアプリで一攫千金、といったことは年々難しくなってきている。その中で一つ大きな注目を集めているのは、高度な科学技術をコアとした(=Deep-Tech)領域である。特に日本国外では、Deep-Techスタートアップがいくつも立ち上がってきており、分野によってはIPOまで漕ぎ着けているものもある。 比較的大きくなっているDeep-Techスタートアップ領域を観察していて気づくのが、いかに華々しい研究業績を持った創業者が多いか、である。

          Deep Techと研究業績

          目標は長期で作る/優先順位は短期で作る

          最近、今後どうしていくべきか、その方向性について悩ましく思っている。 カナダに来るまでは、キャリア的なものも含め、その条件を整えるために頑張る必要があったので、その後のことについて考えなくてもよかった。カナダに来てからは、こちらの環境にうまくフィットするために(家族全体が)必死だった。状況が落ち着いた今、その次にどうしたいのか? 具体的な目標をなくすと、大きな不安感に襲われる、というのが私の元来の性質だ。目標なんてなくとも、ただ日々を送っているだけで十分じゃないか、とは思え

          目標は長期で作る/優先順位は短期で作る

          ASD的バーンアウト

          先月、USで開かれる2日間の会合に参加した。日中は、さまざまな分野の人が一堂に介し会話・議論を行い、夜はディナーに出かける。このようなケースにおける(ASD傾向を持つ)私の典型的振る舞いとしては、1日目に活発に会話しつながりを広げていくが、1日目の夜以降は猛烈な疲れに襲われて、その後は閉じ籠り気味になる、というものだ。 このような振る舞いは、大小の差こそあれ、皆共通に発生するものかと思っていた。が、どうやらそうでもないらしい、むしろASDの人に限っておおよそ共通する傾向であ

          ASD的バーンアウト

          プロフィール

          日々起こる出来事を、どこにも書き残すことなく流していってしまうことに勿体無さを感じたゆえ、一つの置き場所としてこちらを始めてみようと思った。 現在カナダ在住、一児(=小学生)の父。日本国内で理系Ph.Dを取得。幅広くITと呼ばれる分野の近くで仕事をしてきた。子供の将来を鑑みた海外移住だったが、(私の分野では世界最先端の一つである)カナダで働くことのキャリア上のメリットも最近強く感じている。 (診断はないのであくまでも自称だが)軽度の自閉症スペクトラム(ASD)傾向にありそう。

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