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ご近所おせち交換

今年は、ずいぶん久しぶりに実家の家族以外と過ごすお正月になった。一緒に暮らしたら、おせちをつくりたいね、と恋人が言っていて、楽しみと思う反面、相当大変だぞと思っていたら、意外な展開になった。彼が、ご近所の友人たちとおせちを交換しようと言い出したのだ。4家族が、それぞれ2品ずつ担当して他家族の分もつくって持ち寄るルール。言い出しっぺの私たちは、彼の母上からのことづてもあって、4品。栗きんとん、柿なます、鶏団子、鰤の照り焼き。大晦日の今日、14時に集まって交換することになった。

今朝は8時から、ふたりでキッチンに立って作業開始。安納芋の裏ごしは、小さな手つきザルでやってるから、全然すすまないし、大根2本分の千切りは果てしない。鶏団子はひと鍋じゃ無理だし、鰤は焼いてはからめてを4回くり返す。とにかく、大量につくるから、普段の料理とは勝手が違う。まあ、昔の大家族なら普通の量かもしれない、とも思うけど。でも、10品もつくることを考えると、ちょっと気が遠くなる。

私が担当したのは、柿なます。紅白なますに干し柿が入っている。先日、彼の母上から送られてきて、とても気に入ったので、レシピを教えてもらった。関西や東北などでつくられるようだけど、私にとっては初めての味。干し柿の自然の甘みが美味しい。これまで、年末に黒豆を煮てみたりしたことはあったけど、おせちをつくるぞという心持ちでつくった初めての料理かもしれない。

無事、午後の交換会に間に合って、それぞれに持ち寄った料理を交換しあう。黒豆、たたきごぼう、伊達巻、ローストビーフ、キンパ、柚子なます、そして私たちの4品で10品。終わってみれば、午前中のあの頑張りで、いろいろなおせちが揃うのは、かなり嬉しい。

いつも、私たちはふたりでキッチンに立つのだけど、ふたりでつくると、手数は一緒でも品数が増えて、いいことしかないな、と思う。今回のおせち交換は、それの拡張版ともいえる。もし、このおせち交換が来年以降も続いていくとしたら「我が家のおせち」ならぬ、それぞれの家族の味が混じり合った「我がご近所のおせち」になっていくのかも。こんなおせちがあるなら、来年もいい年になりそう。

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