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きょう心にしみた言葉・2023年5月8日
他者に自分の経験を話すことで、そこに秘められたいくつかの大切な意味を特定することができ、それぞれの意味に表題をつけ形あるものにすることができる。
ーー ジョン・ハーベー
私は他人から何か言われたくなかったし、助言もしてほしくありませんでした。私はただ聞いて欲しかったのです。私はひたすら全部吐き出したかったのです。
ーー ハーブ 52歳
ロバート・A・ニーメヤー(ネイマイヤー)氏は、メンフィス大学心理学部教授を務め、グリーフカウンセリングの分野では第一人者として知られています。冒頭にあげた二人の言葉は、ニーメヤー氏が喪失の悲しみを乗り越えるために、自分史を語る大切さを説いた章で紹介されています。「ジョン・ハーベー」は「悲しみに言葉を―喪失とトラウマの心理学」などの著書がある心理学者です。「ハーブ 52歳」は愛する人を亡くした喪失体験に苦しむ遺族です。ニーメヤー氏は、著書の中で、グリーフ(喪失後に経験する苦悩)の中心的な課題は「喪失の意味の探求」の中にあり、「探求」とは自分で意味を創作することだと言います。そして、喪失の意味を見いだした時、「癒し」が得られると説くのです。「喪失」によって、それまでの自分の一部も喪失してしまう。しかし、それゆえに新しい自分の誕生へととつながり、その結果、新たな「生きがい」を得ることができれば、喪失が「意味を持った」ことになる。人間は意味を探し続ける限り、必ず再生できるーー。ニーメヤー氏が書き連ねる言葉、大きな大きな人間賛歌でもあります。
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