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小学3年生、初めて学校へ行く

8歳の娘はこれまで1度も小学校へ行ったことがありません。自主的に学校へ行かない選択をしていました。

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それが突然
「学校へ行ってみようかな」
と言い出したのです。確かに、周りのコミュニティも弟の友人が多くなり低年齢化してきました。同じ年もしくは近い年の友達はみんな小学校へ行っているので、遊ぶ人がだんだんいなくなってつまらなくなってきたのかもしれません。

娘がチャレンジをしようとしている。親としてこれは応援したい。
しかし!
「行きたい」「どうぞ」と簡単に行くものではないのですよ。大人には大人の事情があるのです。親として初めて学校へ送り出すまでの奮闘記をご覧ください。

ステップ1:父、先生と相談する

いきなり学校へは行かせられません。まずは担任の先生に相談です。
「娘が学校へ行ってみたいと言っているのですが」
とまずは先生に電話をかけました。
元々、今年度の教科書やプリントなどを取りに行かなければならなかったこともあり、では一度学校に来ていただいて話しましょう、ということに。
仕事ちょっと早退けさせてもらって、娘と一緒に学校へ行きました。

さまざまな必要書類に記入をして、
いつから来る?とか具体的な話に。
「明後日!」
という娘。
必要な持ち物なども先生と確認をしました。

学校へ行くにも教室までの導線を確認しなくてはいけません。
昇降口では靴箱を確認し、
そこから階段を登って教室へ。
教室では自分の席を確認し、
かばんなどの置き場所を確認。
トイレも確認をして、教科書・プリントをもらって今日はおしまい。

いやいや、ステップ2がありますから!!!

ステップ2:父、買い物へ行く

上履きに文房具、給食の時に使うエプロンだとか雑巾だとか、足りないものばかり。
学校出たら即買い物です。
お店が閉まる前にある程度買い揃えなくては!

娘はしきりに新しい靴をねだりました。
履けるのあるじゃん、と思いつつある言葉を思い出しました。

『新しい靴は新しい場所に連れて行ってくれる』


確か、フランスのことわざですかね。

彼女の新しいチャレンジを後押しする意味でも、新しい靴は重要なアイテムかもしれません。娘が気に入ったものを即買いしました。ついでにおねだりしてきた弟の分も。

給食時のエプロンや三角巾もかわいいものがあれば気分も上がるし、周りの子たちとの会話のきっかけにもなります。かわいいエプロン、買いました。ついでにおねだりしてきた弟の分も。

数年前、家計が苦しかった時は突発的な支出に対してこんなにポンポン新しいものは買えませんでした。んー高いな、もっとリーズナブルなやつはないかな、家に代用できるものあったんじゃないかとかつい考えてしまっていました。
でも今は子どもがチャレンジするにあたって、必要なものはなんでも買っちゃる!と、とりあえず買い物できるくらいの収入があることに改めて幸せを感じます。

ステップ3:父、全部に名前を書く

準備初日は買い物で気力が尽きました。ということで、準備2日目です。

持ち物には名前を書きましょう

そりゃそうですね。無くしたりパクられたりしますからね、それが学校ってもんです。特に新入りには厳しい社会です。

持ち物全てに名前を書くという修行を、幼稚園入学や小学校入学のタイミングで全てのお母さんはきっと行っているのでしょう。

般若心経を書くのと同じような修行ですよ、これは。ただ黙々と名前を書く。油断すると油性ペンで自分(親)の名前書いちゃいますからね。気をつけないと。

しかし、これだけ何度も子どもの名前を書く機会って意外とないですよね。改めてしみじみといい名前だなと、愛おしく感じました。

ステップ4:父、持ち物を準備する

明日の時間割!
靴!
給食用具!
掃除用品!
マスク!
などなど、前日のうちに用意しておかなくてはいけません。
当日朝はいつもより早いですから、忘れ物があっても困るし、「早くしなさい!」と怒鳴りたくもありません。そんなことで行く気を削いでしまっては元も子もないですからね。

前日から「楽しみだね」と言いながら気分を盛り上げるのです。

ステップ5:父、一緒に登校する

転校初日、小学生時分の僕は非常に不安でドキドキしました。きっと娘もそうでしょう。通学路の確認も兼ねて、一緒に学校へ行くことにしました。荷物が多いので手伝うという役目もあります。

正門の前まで来て「じゃあ帰りまた迎えにくる」と告げ別れました。娘は度々立ち止まり、振り返っては手を振り、振り返っては手を振りました。やがて曲がり角が来て、曲がってしまうと建物の影になり娘の姿は見えなくなりました。

もしかしたら戻ってくるかもしれない。そんな不安を胸に抱え、娘が見えなくなった後もしばらく校門の先を眺めていました。

ステップ6:父、心配する

そんな日です。娘が気になって仕事もなかなか手につきません。しかし容赦なく仕事は降ってくる。先生にも何かあったら電話をくださいと伝えていました。帰りたくなったら先生に言うように娘にも伝えていました。僕ができることは手を尽くしていました。

うん、少なくとも午前中は何もないのだろう。仕事に集中しよう。そう決めて、いつも以上の集中力で仕事を進めました。心配しても職場にいては何もできませんから。それならば、連絡をもらったらいつでも出動できるようにできるだけ仕事を終わらせておくことが、今自分にできることだと思ったのです。

ステップ7:父、下校時に迎えにいく

こんな日に限って打ち合わせが長引き、早めに外出しようと思ったのにギリギリになってしまいました。意外なことに先生から連絡はなく、下校時間になっていました。学校の近くまで来ると、担任の先生から電話が。
友達ができたこと
国語の授業で手を上げて発言したこと
さっきも友達と一緒に帰ったこと

などを教えてもらいました。

先に進んでいるなと思い、車を進めたら「いた!」。確かに友達と一緒だ。彼女もこちらに気づいて友達と別れて戻ってきました。その顔は笑顔でした。

初めての学校はどうだった?

「学校どうだった?」
と娘に尋ねると
「楽しかった!」
と答え、その日の出来事を色々と話してくれました。

よかったよかった。うまく行ったかどうかはほんと、どうでもよくて、新しい一歩を踏み出した。そのことが大切であり重要であると思います。

親としては準備と後押しをするくらいしかできないですからね。新しいチャレンジを果たした娘に乾杯です。それだけで胸一杯でございます。


ありがとうございます!これを励みに執筆活動頑張ります!