人工呼吸器と酸素が必要な方の退院を民間救急でお手伝いしてきました。
とある日。一本のお電話がなり、私が電話をとりました。今回の対応は、民間救急。病院の看護師さんからのご相談です。
民間救急の退院搬送について。↓
・・・・・と、話は戻ります。
「今度ウチに入院中の患者さんがご退院されます。人工呼吸器と酸素、医療行為で痰吸引が必要な方なのです。自宅は5階にあるのですが、対応出来ますか?」
この様なご相談でした。なんでもエレベーターは、あまり広くなくリクライニング式の車椅子がギリギリ入るという事、そのエレベーターを使用してもそこから階段で12段上がらなければならないそうです。
「はい、対応させて頂きます。しかしそうすると看護師も含めた最低3名で対応させて頂きます。よろしいでしょうか?」
とお伝えしました。人員が増えると言うことは移送コストが増えてしまいます。しかし患者様は移送中も呼吸器はもちろんのこと、酸素まで必要です。安全には変えられませんし、そこを削ったまでのお引き受けは危険すぎて私たちの会社では対応出来ないところです。
「分かりました。それでは家族さまにお伝えしてみますね。」
そして待つ事1時間。
「はい、先程の条件で良いから搬送を依頼したいとの事でしたよ。」
「ありがとうございます。」
とりあえずお仕事頂けたことにホッとする私。でも安心は出来ません。この様なケースの搬送も増えてきましたが患者さまの身体はもちろんの事、人工呼吸器も酸素も共にご自宅のお部屋までお連れしなければなりません。日々緊張の毎日です。
そして迎えた当日。患者さまのベッドへご挨拶にあがり、看護師が打ち合わせします。その間に移乗方法を考えながら待機します。
人工呼吸器の患者様は、ALSが多く、この患者様もコミュニケーションが取らづらい様でした。看護師がしっかりと様子を見ながら体温、血圧、酸素などの測定を行いながら自宅へと向かいました。
私は今回は看護師のサポート役として指示に従いながら動く役目です。移動中は体内の酸素の濃度測定がしにくくて大変そうでしたが無事に自宅の1階入り口へ到着しました。
ここからさらにエレベーターにて車椅子ごと5階に行き、階段を一歩一歩上がります。上がった手段は紹介しませんが一段も踏み外さないので介助役の私達2人も看護師も顔は真っ赤っかです。笑
内心「これ、倍の階段数なら死ぬ〜」なんて思いながら行くのです。ふぅ…
幸いな事に自宅での療養スタートの為、呼吸器メーカーの方や介護士の方がお手伝いしてくださいました。自宅のベッドへ移乗すると最後に看護師が再度お身体を測定して終了です。
でもやっぱりお家へ帰りたかったんでしょうね。
家族さんと患者さんの想いを受けて実ったご帰宅でした。
もしもよろしければ皆さまのサポートを頂けたらとてもありがたいです。