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チューイチョークとオハコルテ、そりゃあ聞かれちゃうよねの名前の由来。

だってそんな言葉聞いたことないでしょう。

2008年にのりさん(現夫)と立ち上げたチューイチョーク株式会社で翌年オハコルテという店をはじめました。
私は名前をつけるのが好きらしく、思いつきやすい方だろうなと思う。
お店や事業の名前をつける時、私の中の原則として決めているのは「(できれば)どこにもない名前であること」。
会社名のchewi-choak(チューイチョーク)も、タルト専門店[oHacorté](オハコルテ)も、どちらも造語です。

外国語で〇〇とかはちょっと気恥ずかしいし、そのまんまのシンプルな名前もすきだけど検索でいくつも出てきちゃうのは困る。チューイチョークを「ネット検索で被らない」からと決めた20年前の私たちを褒めてあげたいです。

チューイチョークという名前は元々、2000年に私とのりさんのコンビ名的に決めたものでした。
当時、家具作家になりたいのりさんと陶芸作家になりたい私(若い。そして甘い。甘すぎる…←その後の紆余曲折についてはまたいつか書きます)は「ふたりで制作だけして生きていこうぜ」と盛り上がり、作家名をつけることにしました。
とはいえ全く何にも思い浮かばなかった私たちは当時アルバイト仲間だった画家の宜保朝子に「どんな名前がいいかなー」とお客さんのこないカフェのカウンターの中で相談。朝ちゃんは持ってた雑誌をパラパラとめくりながらあるページを指差して「“注意”ってよくない?」と。エルデコかなんかのお洒落雑誌の中からよりにもよって「注意」をチョイスした朝ちゃんに驚愕しつつも妙にグッときた私たち(なぜ)は即採用。とっても若かったし、注意=注目されたかったんだよね。恥ずかしいな。
チュウイ、だけじゃあなんとも締まりがないのでなんとなくの響きでチョークをくっつけることにしました。chokeだと閉塞感あるしchalkでも意味が限定されちゃうってことで、そんな単語ないけど読めればよしのスペルでchoakに決定。かくしてほとんど意味のないユニット名「chewi-choak」が誕生しました。

チューイチョークという名前で私たちがしたことは作家活動をするための土台となる生活費を稼ぐための様々な、ほんとうに様々な小さな商売の数々でした。
私はアルバイトをしながら、のりさんは個人で内装屋さんをしながら、とにかく思いついたことは全部やる感じでした。私たちの持っていたプライドは「自分の作りたいものを作ってそれを売りたい」という一点だったので、作ることと生活費を稼ぐことは全く繋がっておらず、その上どれも見事にお金を稼げないものばかりでした。商才のなさ…

そんなこんなで(を語ると長くなるのでまた)2008年会社を立ち上げようとなった時、私たちはチューイチョークという名前を捨てて新しい名前で再出発したいと思っていました。チューイチョークで上手くやれた商売はほぼなかったし、何度聞かれても名前の由来を話すのが面倒くさかったので。どうやって名前を付けたのか長々と話しても「ふうん」っていう内容だし、由来を聞かれて一言で済ませられちゃうような名前に変えたかった矢先、会社設立はまたとない機会だったのです。

ところがいざ新しく名前を付けようと思うと、チューイチョークという名前もなんだかとっても愛おしい。そりゃあ10年近くチューイチョークでやってきてたんだしね。
いやいやそれでも由来聞かれるの面倒だよ、新しい名前をどうにか考えようよってことで周りの友達に改名の意向を話すと、意外や意外「チューイチョークでいいじゃん」「ふたりのことチューイチョークだとしか思えないよ」と口々に言われ、10年使い続けたことによるチューイチョークという名前の浸透力に驚いたのでした。(10年ずっと「チョーイチョーク」だと思っていた人もなかなかの割合でいたけれど)

結局私たちは2008年12月3日、のりさんを代表取締役に「チューイチョーク株式会社」を設立したのでした。

これから会社名の由来を聞かれたらこのnoteを読んでもらうことにします。

さて、オハコルテですが。
由来を聞かれる前提で名前をつけているのでこちらは明快な回答が用意されていますよ。

30歳、貧乏のどん底で住む家を失った私たちは友人の家での居候生活から抜け出すために(この辺も気になるとは思いますがまたいつか)2006年新たに家(外国人住宅)を借り、月に数日だけオープンする雑貨店を開きました。それが[oHaco]といいます。
[oHaco]の由来はハウスナンバーの18から。
【 No.18→十八番→オハコ 】
まあ、なんてわかりやすい!この時点でもやっぱり制作活動がしたかった私たちが「自分たちの得意(十八番)なものづくりとモノ選び」というコンセプトで始めた店でしたので意味もばっちり。他にも思いつく人がたくさんいそうな名前なのがやや残念ではありますが。

オープン日に合わせて焼くお菓子をわざわざ買いに来てくださる人も増え、雑貨店オハコの片隅に小さな冷蔵ショーケースを置いて始めたのが、オハコルテです。
[oHaco]でタルト。[oHaco]にタルト。[oHaco]+tarte で[oHacorté] 
なかなかスムーズな流れですよね。

オハコルテに関しては明快すぎて逆につまんないくらいな気がしてきましたが、こちらも読めばわかる方式で説明が面倒な時にはこのnoteを読んでもらいます。

ちなみに、極貧時代に営んでいたカフェの名前は「gokanサイクル」。
お店はもうないけど気に入っていました。
数年前から会社で取り組んでいるシークヮサーのお酒の商品名は「occii (オッチ)」といいます。※商標登録済
チューイチョークがもう私たちふたりだけのものではなくなった今、今年から細々と再開しようと思っているものづくりの活動名は「Noocrie (ヌークリー)」です。
どちらもちゃんと明快な由来を持って名付けた造語です。いつか「名前の由来はなんですか」と聞いていただける日がくるといいなあ。




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