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【カード考察】ペンタクル6~余った分だけ

ペンタクルの6ですが、ウェイト版の絵柄によると、身なりのいい男性が片方の手に天秤を持ち、もう片方の手で施しを与えている絵になります。

この絵の表すところから、主な意味は、施し、豊かな人、またそれが転じて 人の役に立つことなどです。

しかし、一番のポイントは人に物をあげる時の上げ方です。
ポイントは天秤。

バランスをとりながらあげましょうということです。
何に対してバランスをとるかと言うと、施す自分と、受け取る第3者ですね。
善良な人で、自分が満たされることに罪悪感を持ちやすい人は多いですよね。子供の頃からの教育もあるのでしょうが、たとえ自分が満たされていなくても、人には必ず分け与える。自分のことは後回しという人が多いのでは?
でもそれは本当の意味での施しではありません。自分を満たさずに他人ばかりを優先させていると、いずれその他人を恨む気持ちが生まれてきます。
そして、その気持ちは必ず他人に伝わるもの。

「こんなに尽くしたのに。」
「誰のために我慢したと思っているの!?」

どこかで聞いた覚えはありませんか?
それを聞いた人はどう思うでしょう?
「別に頼んでないよ!」そう言いたくなりますよね。

ですから、自分を満たし、その上で無理のない範囲で人に分け与えましょう。

それは絵の中にも現れています。
困窮した物乞いのうち、ひとりのポケットから何かが、ピロンと飛び出ていますよね。これ何だと思います?
布か紙か、何かはよくわからないのですが、何かしらの価値があるものと言われています。実は、隠し持ってるんですね。

その辺りを見てみると、ウェイト版以外のカードでも、実は施しをされる側の方が、沢山のペンタクルをこっそりと持っていたりします。

ですから、このカードのポイントとは、慈悲深さや施しを示すためにまず満たすべきは自分であって、人に渡すのは余ったぶんだけにしましょうということです。

そしてそこには、物質的なことに限らず精神的なことも含みます。
無理をしては続きません。
もし無理をしてでも人に尽くさずに居られないとしたら、それが純粋にひとのためなのか、それとも罪悪感や劣等感、認めて貰いたい気持ちなどが潜んでいないか良く考えてみるべきです。

ですから、このカードは往々にして、ほどこしや人の役に立つことなど、自分の持っている以上に与えようとしてる時に出てきます。

天秤でバランスを取りつつ、まず自分を満たし余ったぶんだけを与えるようにしましょう。


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