自分と日本文化を海外で発信する<動画制作プロジェクト> in 立命館宇治高校
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自分と日本文化を海外で発信する<動画制作プロジェクト> in 立命館宇治高校

昨年に引き続き、立命館宇治高校IMコースの1年生、約50名を対象にオンラインで授業を実施しました。
「日本文化を紹介する動画の制作」が目標のプロジェクトです。

昨年の取り組みはコチラ

IMコースの生徒たちはカナダへの留学が控えています。
留学先に「日本文化」をテーマに制作した「動画」を持参することは、ホストファミリーや現地学生とのコミュニケーションを加速するツールにもなります。
また内省や自国理解を深める貴重な機会にもなります。
その取り組みの詳細をご紹介します!

生徒たくさん修正

◆授業の狙い

今年のIMコースのスローガンは「Re-disocover Yourself」です。
留学準備や留学での体験を通し、自分自身が何者なのか、何をしたいのか、日本人として海外で何を発信したいかを見つめ直し、行動を起こすという大きな目標を持っています。
我々の日本文化動画制作プロジェクト以外にも、“Inspire High”の動画で内省を深めたり、“和える”のワークショップで文化体験をしたり、自己理解や自国理解を深めています。

そんな中、我々Learnin in Contextは「日本文化を探求し、外部に発信する」ことの意義や具体的な方策を伝える授業を実施しました。
「日本文化紹介の動画作成」というプロジェクトを50分×5回の授業で完成させました。

◆授業構成

50分×5回という限られた時間の中で、下記構成にて実施しました。

①コミュニケーションツールとしての動画の力を知る/テーマとする日本文化を発見する
②選んだ日本文化の様々な側面に着目し、深く考察する
③動画を使って、誰に何をどのように伝えるか、構成を考える
④プレ鑑賞会で作品を見せ合い、改善点を教え合う
⑤代表作品の鑑賞/プロジェクトを振り返り学びを得る

目次修正

◆授業詳細

高校生にとって、動画はyoutubeやtiktokを通して生活の中に浸透しているものです。
しかしそれを制作する側になったことがある人は少ないようです。
動画制作にあたっては
・自分が表現したいことや相手に伝えたいこと
・動画を見た相手にどのような気持ちになってほしいか
・それを効果的に伝えるにはどのような内容にすればいいか
などなど、考えなくてはならないことが多くあります。
自分自身の内省を深め、また相手を思いやる必要がある点で、奥が深いコミュニケーションツールであることは間違いありません。
まずはそのような動画の可能性について生徒たちと共有しました。

次にテーマ決定です。
「日本文化」という大きなテーマはあるものの、何を選ぶかは生徒の自由です。
マンガ、お茶、神社、布団、二人羽織、日本食・・・様々なアイデアが出てきました。
しかし、ここでは「自分との繋がり、自分の思い入れ」を大事にしてもらうよう話をしました。
今回の動画は留学先で見せる動画です。この動画は日本文化を伝えると同時に、自分がどんな人間かを伝えるような自己紹介の意味も兼ねているはずです。
自分との繋がりや、動画を流したあとのコミュニケーションまで想像して制作することで、よりコミュニケーションを促進させることができるはずです。

さらに「日本文化」を深堀りする作業も実施してもらいました。
例えば「茶」をひとつとっても、歴史・栽培法・種類・生産者・・・様々な視点から取り上げることが可能です。
9マスワークを通じて自分のテーマをさらに細かく分解し、そのうちのどこにスポットライトを当てるのかを考えてもらいました。

文化深堀り修正

そして、簡単な動画構成表を制作してもらい、どのようなシーン割りにするか、どんな素材の撮影が必要になるか、制作スケジュールはどのようになるかをシミュレーションしてもらい、実際の制作に入ります。
制作にあたっては、例えば動画作成ソフトの指定などは一切しません。主体的・計画的にプロジェクトを進める力も育むため、全て自分たちで考えて進めることになっています。
実際、生徒たちはほとんど躊躇することなく、スマホアプリやPCのフリーソフトなどを調べ上げ、すぐに制作に取り掛かっていました。

プロトタイプが完成した段階でグループに分かれて作品を見せ合い、テーマへの切り口・構成・編集の工夫など、お互いにアドバイスをし合って、さらに自分の作品をブラッシュアップできました。

相互鑑賞スライド修正

最終回となる5回目の授業では、まず優秀作品の鑑賞会をしました。
優秀作品は動画制作のプロである清水御冬さんにも混ざっていただき、留学先で披露するというシチュエーションに適合し、工夫が多く盛り込まれた作品を4点選出しました。


そして、最後に学びの振り返りを実施しました。
動画制作という多くの生徒にとって未知のプロジェクトに挑んだ経験を通して、自分や日本について何を知り、何に気づき、これからにどう生かすのか、各自に考えて記述してもらいました。


◆発見

①テーマを深堀りすることで生まれた探求姿勢
「外国の人に日本文化を紹介する」というテーマだけでは、神社や和菓子や着物などの写真を並べたスライドショー的な動画で終わる可能性もあります。
しかし今回は9マスワークで実施したように、1つのテーマをさらに要素分解して解像度を上げたことにより、自然と探求が深まり、作品としても各自のこだわりが色濃く表現されたものになりました。

②主体性に大きく委ねたことで生まれた多様な視点と自由な表現
優秀作品以外にも多くの魅力的な作品が出来上がりました。
中でも自分が何かを実演している動画や家族が出演している動画、自分のスキなものをテーマにしている動画は、やはり視聴者を惹きつけるものがあります。
例えば動画の最後に「Let’s play together!」など、動画を見てくれたカナダ人と一緒に何かをするところまで想定して作られた作品もあり、コミュニケーションツールとして動画を活かそうとする多様な視点がありました。

前述のように、特に動画作成の手法をレクチャーはしていません。また、プロトタイプに対するアドバイスも「もう少し自分自身のことが伝わるようにしてみたら?見た人にどんな気分になってほしいか想像してみたら?」など、抽象的で生徒自身に試行錯誤を促すかたちで支援しています。
それに生徒たちが応えてくれた結果、高校生らしい枠にはまらない作品が完成しました。


◆動画制作の授業を取り入れてみませんか?
今回は「日本文化紹介」というテーマで実施しましたが、この動画制作プロジェクトの授業は、あらゆるテーマで実施することが可能です。
そしてそのプロジェクトを通して
・テーマに対する探求と内省
・未知のスキルに対する挑戦と新たな視点の獲得
・主体性・計画性の発揮
・相互鑑賞を通じた学び合い
・経験学習モデルの体験
を提供することが可能です。

このようなプロジェクトに興味を持ってくださった方は是非ご連絡ください!

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