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山と渓谷フォトコン受賞とクジャクチョウ

山と渓谷社主催のフォトコンテスト2023にて、一昨年に撮影した写真「赤岳とクジャクチョウ」がデジタル部門で特選を頂くことができました。

赤岳とクジャクチョウ

八ヶ岳の横岳から赤岳を臨む稜線でクジャクチョウに出会いました。
標高2800mもの高山で、熱帯チョウのようなこんな鮮やかな蝶が居るなんて信じられなくて、花々を飛び回るクジャクチョウを追いかけて撮影した一枚です。

この高度感と鮮やかなチョウとの組み合わせって、控えめに言ってレアだと思います(^^)。

こちらの写真は現在発売中の「山と渓谷4月号」に掲載されています。
他にも素晴らしい写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

山と渓谷4月号掲載

ところでクジャクチョウに出会ったこと自体が実は初めてで、帰って調べてようやく名前がわかりました。クジャクチョウは後ろ羽にも目玉模様があり、羽を全開にすると4つの目玉模様になります。

目玉模様は4つ

でも後羽の模様を見せるのはあまりない印象で、おそらく敵を驚かす最終手段として温存しているのかもしれません。
花に止まっても羽の開閉を繰り返すので、美しい表面を撮影するのはタイミングが難しいです。
ちなみに羽の裏側は黒っぽい無模様で、閉じた時は存在自体が消えてしまいます。裏表が違う色のチョウはよくいますが、自然界って上手く出来ているなあと感心してしまいます。

羽の裏は黒い

アップで見ても不思議な模様が入り混ざって美しいです。肩のあたりの白い模様は何なのでしょう? 自然界の造形は不思議いっぱいですね〜。

ちなみに撮影場所の横岳というのは2700〜2800mの岩稜帯が続く八ヶ岳の山で、鎖やハシゴが連続する場所です。
こんなところでチョウを追い回すのはお勧めしません(汗)。滑落事故には細心の注意を払うべき地域。行かれる方はくれぐれもご注意を。

横岳稜線

ただ、岩場ですが高山植物が豊富です。クジャクチョウが好んで止まっていたのはイブキジャコウソウだと思います。ミントの仲間とのこと。とても小さな花です。登山者の憧れ、コマクサもありました。

イブキジャコウソウ
チシマキキョウ
コマクサ

ただそのあと、私たちが通ってきた岩場でヘリが救助活動をしていました。滑落事故でもあったのでしょうか。山は危険と隣り合わせ。心を引き締めて臨みましょう。

写真には撮れませんでしたが、渡りをすることで有名な蝶のアサギマダラが稜線を越えていきました。2700mもの山を越えて行く姿に感動しました。


今回もクジャクチョウという小さな昆虫に出会うことで自然の奥深さをまた一つ体験できました。。クジャクチョウに感謝!

森の声より

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