初恋の君。想い靴。
テレビで
初恋の人を探す という類は好きではない。
そんなの綺麗な想い出で良いし、
他人の初恋の人についてどうこう言うつもりもない。
第一、あなたが初恋の人でした
と言われてどうするんだろう。
私だったら
あ、そうですか。。ありがとうございます。。
とボキャ貧をさらけ出して終わってしまうんじゃないか。
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そんな私が初恋について書きます。
相手は靴ですが。
あの子との出会いは20年前。
千葉にある、とある靴屋さんでした。
百貨店に入っている、今思うとよく見る靴屋さん。
前から革靴、履いてみたかったんです。
でも靴擦れがいっつもできて、痛くて痛くて
いっつも挫折するんです。
その度に
「まただめかぁ」ってガッカリしてたんです。
またいつもの様に
履きたいなぁ、でもダメかなぁって
不安大半、期待ちょっとで靴を眺めてたんですよ。
そうしたら
パンプスがふと目に入ったんです。
茶色の革をベースにしたスクエアトゥ。
つま先側、1/3くらいネイビーの革で
同じネイビーの革が踵にもついていて、
ステッチが模様のようにされていました。
紐靴の様に紐がついていて、パンプスなのに。
まず茶とネイビーの組み合わせに心奪われて
アァ、欲しいなぁって。
内心が震えたんです。
で、試しに履いてみたら
フィットしまして、なんか安定感が。
よく見たらヒールの形が台形。。三角形?
下広がりで
「なにコレすごい!!」
これは思わず言葉出ちゃって
高校生だったんですが、当時。
頑張りました。
19,800円だったかしら。この子を持って帰れるならと思って
すごい嬉しくて、そこから大学生・・社会人になってもしばらく履いていたと思う。
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毎年、毎シーズン、新作が出るんです。
同じブランドの靴、大好きで何足も買ってますけど、
毎回毎回
もしかしたら復刻しないかしら?って
でも絶対無いってのも知っていて
もしかしたらと
このブランドのコーナーや最近だと古着サイトとか
覗いちゃうんです。
もしかしたら靴のデザインも美化して記憶しているかしら。
「でも」と「もしかして」を繰り返して恋い焦がれている今の瞬間が楽しいのかもしれない。
もしも、もしも
私が自分でデザインして靴を作るなら
最初のデザインは、
初恋の君に出会うために。
泣いて喜びながらお酒や旅のお供にします。