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私論 エリオット波動理論の良し悪し その3


初めにお断り:エリオット波動について私的な感想を述べます。全く個人的な意見です。ここで学術的な論争をする気はありません。私の考えを誰に押し付けるものでもありませんし、私の意見が正しいと主張するものでもありません。


臆病風に吹かれて 波風がたった世界を
どれだけ愛することができるだろう? の巻

その1ではエリオット波動理論の私が思う良い点を書いた
その2ではエリオット波動理論の私が思う課題点を書いた

何度も言うが、私はエリオット波動理論でチャートを眺めるのが好き
なにかパズルを解き明かすような面白さがある
だけど、その2でも述べたけれど

エリオット波動理論は後講釈で決まる理論

である
なので、今現時点の自分の立つ場所が正確にわかるのか?
その解釈から未来を正確に予測できるか?
それができるなら、実際の売買に使えるか?
はいずれもNOである

我々は遊びではなく自分のお金をかけて相場を張っている
「今日は負けたけど面白かったからいいや」
は絶対に許されない

何度も書いているが私がマイルールとして採用する売買のルールは以下の条件を満たさなければならないと決めている

1.定量的に測れる
2.「まぎれ」がない手法である
3.過去検証できる

この条件にエリオット波動理論は当てはまらない以上、少なくとも私は売買のマイルールとして採用しない

とはいえ、今の波がどのような性格があって、正確とはいえないまでも行く末に何かヒントを得たいのは人情というもの

波動の理解という意味では、エリオット波動理論はピカイチの理論だと思う
その良さは、その1ですでに紹介した

さて、そんなエリオット波動理論、実際の売買には使わないと言っていたが、過去にはそれを何とか定量化、客観化してマイルール化できないかと検討したこともある
その中で、いくつか可能性がある「形」があるように思う
今回はいくつかを挙げてみたい
あくまで参考程度に

さて、エリオット波動を勉強すると初めは
「そっか、じゃあ急騰インパルスの第三波を取ればいいのね」と思う
けれど、インパルスの第三波を取ろうと思うと
第一波と第二波を認知できないと第三波にエントリーできないわけだが、なかなかそれは難しい
第一波と第二波はそれまでの下降の第四波あるいは第五波との区別が難しい

特に最近の日替わりでの急落急騰を繰り返すことが多い局面では第三波だと思って入るとすぐに全戻しでロスカットにあうことになる
日足レベルで言うと本当に明確な第三波というものは、一年に一回あるかどうかということもあり、そこまで待てるか、それが来た時に正確に判断できるかが問われる

結論として私は第三波を取ることは難しいと思ってる
デイトレのように断片的に切り取る覚悟があればよいが、特に日足を使ったスイングでは付いていけない

とすればどうすればいいか
第一波と第二波を間違いなく認識することは極めて難しい
しかし、第三波を認識することは比較的たやすい
ならば、私が思うのは第三波の出現を次のアクションのシグナルと考えるということ
つまり、第三波を取るのではなく、「後付けで」第三波だと認識できるのならば、その後のどこを取るかをかんがえるということ
エリオット波動理論が後付けの理論であるからこそ、それを逆手にとって、第三波の後の取り方を決めようということ

さて、前振りが長くなったが
私が思うエリオット波動理論を用いてどう取るか
三つのパターンを挙げたいと思う

1.ジグザグC波エントリー

下図のように、上昇のインパルスが五波動構成が発生したとする
インパルスは大きな急騰の第三波あるいは第五波の延長があって明瞭な五波動構成である
重要なのはそのカウンターの下降の第一波(A)波が五波動構成かどうか
下降が五波動構成であり、かつそのカウンターの上昇(B)波が三波動構成であり、かつその上昇が(A)波の全戻しではなく、その後にくる下げが(A)波の下端を切った時ジグザグ急落が予測でき、ショートで入る

ジグザグC波エントリー

c波ジグザグは五波動構成での下げを期待できる
ロスカットポイントは(B)波の上端に逆指値で必ず置いておく
下降の2波および4波を結ぶ延長線を超えるところで利確する
この売買ストーリーが裏切られるときは(C)波だと思っていたが、いまだ(A)波が終わっておらず、次の下げが5波ですぐに戻す場合

2.フラットカウンターエントリー

次に挙げたいのがフラットの戻しを取るパターン
フラット完成後は速やかに元に戻すというルールに基づく
まず上昇が五波動構成の急騰であり、その後の下降a波が三波動構成であり、かつその後の上昇b波がさらに三波動構成で、かつa波のほぼ全戻しであり、かつその後の下降c波が五波動構成でフラットを完成した時
a波の下端を上回った際にロングエントリーする

フラットカウンター

その後、.b波の調整は入るがそこは辛抱してその後にくる上昇で利確する
(a)波を切って再下落する場合はフラット未完となるのでそこにロスカットをおいておく

3.トライアングル抜け

三つ目に挙げたいのがトライアングルの抜けを狙うパターン
五波動構成の急騰があってその調整がもみ合う場合、その第四波がトライアングルとなることがよくある
第四波ならばこのあと第五波があるわけで、第四波のもみ合いトライアングルが収束した後、第五波はそのもみ合いをブレイクして急騰する
トライアングルのd波を超えたところでロングエントリーする
ロスカットは上抜けがだましとなる4波下端におく
利確ポイントはa波の下落幅と同等の幅におく
同様に下抜けするパターンもある
その場合はトライアングルc波を下抜けしたらショートエントリーする

トライアングル抜けエントリー

以上、私が思う3つのパターンを示してみた
もっと他の考え方もあるだろうと思う

それぞれに書いたが、はまったと思ってエントリーしてもそれがダマシの可能性はいつもある
必ずエントリー時にロスカットを逆指値でいれること
ロスカットにあったとしても耐えられる枚数にすること(証拠金から毎回張る枚数を自動に決めておく)は、このNOTEのアセットコントロールの考え方で繰り返し述べたことである
できれば過去検証をして、その勝率から枚数を調整していればさらに良い(勝率の高いエントリールールは枚数多めで、逆は少なめで)

あくまで参考に

さて、次回はこの三つのパターンで直近の実際のチャートに当てはめたときにどうなるか ちょっとシミュレートしてみたいと思う


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