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頑張って効率をあげても一生ラクになれないという事実を受け入れてみることにした

ふと気がつくと、いつも同じことを考えている。

「頑張っても頑張っても、なんかつまらないし焦りを感じる。」

仕事の日も、休みの日もそう。
しかもここ数日や数週間に限った話ではなく、かれこれ数年間そんな毎日を繰り返していることに気づいて、絶望した。

とはいえ何をしたらよいのか分からず、なんとなく自分で「宝本(たからぼん)」と呼んでいる、”一度読んだけどきっともう一度読み返したくなるとお思える大切な本”の棚の前をうろうろしていた。

その時パッと目に入った「限りある時間の使い方」
この数日間で、この本を再読してみた。

読み始めた当初は、「こんなんで自分の人生良いのかな?」という漠然とした不安からだった。限りあるはずの時間のなかで、何年も同じような悩みを抱えながら生きるのってどうなんだろう?という焦りだった。

読み終えたいまは、それが不思議と少し落ち着いている。
かなりみっちりと色んな角度から書かれた本だが、私が特に印象的だった3つのポイントについてここにまとめておきたい。

詳細についてはここでは触れないので、それどういうこと!?と気になる方は是非お手に取って読んでいただきたい。
私とは別のとらえ方もあるだろうし、別のおもしろい!と思うポイントもたくさん見つかることと思う。

1.効率をあげても将来は楽にならない

忙しい日々のなかで、私たちは常に無意識に「効率のよさ」を追求している。効率よく仕事をこなし、ハイテク家電に投資して家事を回し、朝の忙しい時間帯に嘘みたいにのんびりパジャマを脱ぐ子どもにげきを飛ばす。

だってそうしないと、限られた時間をうまく使えないでしょ!!

そう思っていた。ただ、今回改めて学んだのだ。

ただ延々と時間や周囲をコントロールしようとしても疲れるだけ。
時間はそんな簡単に切り貼りしてうまく”使う”ことなんてできないし、子どもや上司をうまくコントロールできるだなんて思っている方が間違っている。

実際の経験を振り返ってもそうだ。
どんなに効率よく仕事をこなしても、こなせばこなすほど新しい仕事が増える。これを繰り返していたって、どうせ一生暇にはならない。むしろ効率よくこなすことだけに必死になっている間に人生が終わりそうだ。

基本的に時間も他人もコントロール不可。この事実を諦めて受け入れるほうが良い。

2.集中力をもって不快に身を投じる

会議中になかなか話が進まなくて、なんでもないのにスマホをチラ見してしまったり、子どもとの戦いごっこが繰り返される10分間に耐えられず、片手間に洗濯物を畳んでみたりする。

これは、選択肢が複数あるなかで何かを選び取り、つまり何かを捨てていることに対する不快感から逃げているというのもあるらしい。

いま自分がそこに存在し過ごしている時間は、基本的に1つのことしかできない、という事実を受け止める必要がありそうだ。

実際、自分が捨て去った別の選択肢(洗濯もの山を放置する)を目の端にとらえながらも目の前の息子との戦いごっこに集中してみると、思った以上に不快である。
でも、どちらかしかできないんだということを改めて考え目の前の戦いにしばらく集中すると、不快が和らぐのを感じる。ああ、諦められたんだ、と思えた。

集中力をもって不快に身を沈めることで見えてくる世界がありそうだ。

3.時間がかかることを受け入れる忍耐力をもつ

スピードや効率が求められる世界で、時間がかかることはいつも受け入れがたい。
でもあたらしいことや困難なことに手をつける時は必ず時間がかかるものし、それに対して都度苛立ち、ストレスを抱えるのは不健全だ。

子育ての場面であれば、子どもに対し、次はあれ!そのあとはこれして!と矢継ぎ早に口出しするのも同じ。
自分で自分を批判するようだが、相手は幼児なのだ。私たちと同じスピードで物事を進められる方が不自然だろう。

「これは時間がかかることなのだ」と理解し、それをありのままで受け入れ、一つ一つ向き合い、そこに「力技」とか「無理やりどうにかする」みたいなことは差し込まないのが良い。

ここまで特に印象に残った学びを3つ書き残した。
とはいえ、コントロールできない事実を残念に思う気持ちが湧いてきて無理!受け入れられない!という場合もある。あるよね、わかる。

その場合、”許容可能な損失”に目を向けるのが良い、というのも別の本から最近学んだことがある。これはまた別の機会に書きたいと思う。


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