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Rosa Mare~なぜ女性?②~

先日、Rosa Mareがなぜ女性のためのコミュニティなのか?書きましたが

Rosa Mareが生まれた背景には、こんな私のライフストーリーもあり、なぜ女性なのか?の源があります。


良いお母さんになりたかったけれど

子ども時代から私の中に変わらずにあった夢、

もしかしたら一番の夢は…NHK番組『大草原の小さな家』の主人公ローラの家庭のような穏やかで愛情あふれる家庭を築き、ローラのお母さんのような良いお母さんになりたいということだったように思います。

大人になる過程で、学校の先生になりたい!とか、世界を旅する人になりたい!とか、いろいろな夢が自分の中に芽生えたけれど、一番のシンプルな夢は、実は、大好きで欠かさずに観ていたテレビ番組の中にあったと思うのです。

私の両親は、20歳で若くして結婚し、22歳で私が生まれたと同時に、祖父の援助もあり、独立して商売を始めました。

子どもに対しては、とても愛情深い両親でしたが、職人気質で短気、良くも悪くも、素直で一本気な父は、大声を出すことやモノに当たり散らすこともありましたし、子どもに対しても、「心配」という感情を持て余すがゆえにに爆発することがありました。そんな父は、私たち姉妹にとっては、まるで地雷のような存在でした。

また、母も若く、気が強い面があったので、よく派手な夫婦喧嘩もしていました。

そんな家庭環境での影響もあり、私は、心の底から、テレビ画面の向こうのローラの家庭に憧れていたし、こんな家庭をつくって、良いお母さんになりたいと思ったのですよね。

24歳で父とは正反対の穏やかな男性と結婚し、28歳でようやく娘を授かると、私は『良いお母さん』になるべく、妊娠中から着々と行動を開始しました。

胎教のために絵本を読み、イルカのDVDでイメージトレーイングをし、子どもたちが生まれてからも、毎晩欠かさず絵本を読み、七田式のドットカードを手作りして右脳教育に取り組んだり…息子が生まれてからも、二人を連れて幼児コンサートに行ったり、一緒にクッキーを焼いたり、七夕やお月見など、季節ごとの行事を大切に、子どもたちと楽しんだりしました。

ただ、一方で、仕事が忙しくて帰りが遅い当時の夫の状況もあって、平日はほぼ母子家庭のようなワンオペ育児。
また、子ども時代の影響から、私自身、自分の中に“揺らぎ”を抱えていて、時折、感情に任せて理不尽な怒り方をしてしまったり、『良いお母さん』になりきれなかったなあと思うし、その自分の不完全さを許すことも出来ず、苦しんでもいました。

そして、息子の病気を機に、さまざまなことがあり、娘が4歳、息子が1歳半の時、離婚。私にとっては不本意な形で、二人の子どもたちと離れて暮らすことになってしまいました。

『良いお母さん』になりたいと一生懸命、頑張って作ってきたつもりだった足元の地面が崩れ去った時、その地面の下には何もなく、真っ暗な底なしのような空間が広がっていた感覚を覚えています。

『良いお母さん』というわたしを一生懸命やろうとしてきたけれど、私が本来のわたしを生きていない限り、砂の上に城を築こうとしているようなものだったのだと気付きました。

その頃読んだ本の中の一節

『子どもという花に水をあげようと思ったら、まず親である、あなた自身というジョウロの中に水が入っているかどうか確かめなければならない』

その言葉が心に響きました。

子どもたちと離れてしまったことは、心底辛いことでしたが、そうして一人の人間としての本来の自分に向きあった時間が、今のわたしを創った、生みだしたとも言えます。

女性同士のつながりとサポートが育むもの

今、毎日のように目にする子どもたちに対する虐待のニュース、

また、先日は、私にとって身近な逗子海岸で、5歳の男の子を連れた30代の母親が無理心中を図り、岸壁から海に飛び込んで、男の子だけが亡くなったというニュースを耳にして、本当に胸が痛みました。

あの頃の自分を振り返る時、そんなお母さんたちのことを他人事、関係ないこととは思えないのです。

良いお母さんになりたければ、まず、お母さん自身が、本来の自分をイキイキと生きること、自分を愛し満たすこと。

そして、『お母さん』の役割の自分でなく、ただのわたしの声を出して、その声を自分も聴ける場、つながりがあることが、助けになると思うのです。

同時に、女性同士のつながりの中で、間接的にでも子育てのサポートをすることは、自分自身が子どもを授からなかった、または、その選択をしなかった女性にとっても、何か、受け取るものがある循環につながる予感もしています。


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