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李琴峰はどんな作家か【お仕事のご依頼について】

こんにちは、日中二言語作家・翻訳家の李琴峰(り・ことみ)です。
パソコンに向かってキーボードを叩いたり、ゲラに向かって唸ったりするのが仕事ですので、基本的に家に引きこもることが多く、コロナ禍の最中は丸々一週間外出しないなんてこともありました。

本記事では、これまでの来歴や主な創作物をご紹介します。
なお、公式サイトでも主要な創作をまとめておりますので、よかったら併せてご参考にしていただければ幸いです。定期的に最新の近況を更新しております。

【作家デビューまで】

李琴峰は1989年(平成元年)台湾生まれの台湾人です。今でも国籍は台湾(≒中華民国)です。
第一言語は台湾の共通語である中国語ですが、15歳くらいの時から日本語を習い始めました。また、子供の頃から読書が好きで、作家になるのが夢でした。台湾にいた頃は、中国語で小説を書いたりもしていました。
2013年に大学院への入学を機に東京へ移住し、以来、日本在住です。ちなみに大学や大学院での専攻は、中国文学、日本文学や言語学などです。


2016年春、就職した会社へ通う通勤電車の中でふと降ってきたインスピレーションを、『独り舞』という小説にしました。日本語を第二言語とする私の初の日本語小説であり、それまでの人生で感じた苦しみや死への想念など、全てを注いだ乾坤一擲の作品でもあります。
2017年、『独り舞』(原題「独舞」)は第60回群像新人文学賞優秀作を受賞し、李琴峰という作家の誕生と相成りました。
以来、日本語と中国語の2言語で作家活動をしています。
『独り舞』はのちに単行本化しました。

なお、『独り舞』は高校入試問題にも採用されました(2019年、明治大学付属中野八王子中学高等学校推薦入試)。

■デビュー作『独り舞』(講談社、2018)

【芥川龍之介賞候補に】

2017年作家デビュー以来、小説を中心に精力的に創作活動を行ってきました。2018年年末に会社の仕事を辞め、フリーランスの作家・翻訳家として身を立てることにしました。

独立1年目である2019年に、大きな躍進がありました。小説『五つ数えれば三日月が』が第161回芥川龍之介賞と、第41回野間文芸新人賞候補となったのです。受賞は逃しましたが、このダブル・ノミネートのおかげで、自分の表現に対してより自信が持てるようになりました。

■芥川龍之介賞・野間文芸新人賞候補作『五つ数えれば三日月が』(文藝春秋、2019)

【新たな代表作:ポラリスが降り注ぐ夜】

デビュー当初から一貫して現代社会に密着した形で、生と死、性的多様性(LGBT、セクシュアル・マイノリティなど)、国籍、言語、そしてその背景となる歴史や政治などの問題系を血肉として作品を書いてきました。
2020年、新宿二丁目という街を舞台に、色々な国籍やセクシュアリティの女性が生を交差させる様を描く小説『ポラリスが降り注ぐ夜』を上梓しました。これまでの作品の中で最長の力作であり、「書きたいことを思いっきり書き切った!」と胸を張って言える代表作です。

この小説に関連して、新宿二丁目に関する連載エッセイも書いています。

■新たな代表作『ポラリスが降り注ぐ夜』(筑摩書房、2020)

【ネットで読める小説作品】

文芸誌で発表しましたが単行本になっていない小説は、noteにて販売しています。縦書きのpdfにしていますので、ダウンロードして読むことができます。

【エッセイや書評も書いています】

文芸小説以外にも、紙の文芸誌や、出版社PR誌、ネットメディアなど幅広い媒体にエッセイや書評を寄稿しています。もちろん、noteでも書いています。
以下に、無料で読める代表的なエッセイを載せますね。

■ネットメディア「ニッポンドットコム」掲載エッセイ一覧

■「透明な膜を隔てながら」(『すばる』2017年9月号、のちにnoteに掲載)

■『房思琪の初恋の楽園』書評(共同通信社、全国地方紙へ配信)

■「私が死のうと思ったのは――三十歳誕生日記念エッセイ 」(note)

【李琴峰への主な取材記事や対談記事】

これまで様々な媒体で取材を受けましたが、主なもの&無料で読めるものを以下に掲載します。

■「国籍、性、言葉…隔たりと人の綾」(読売新聞夕刊)

■「李琴峰が語る、セクシャリティとアイデンティティの揺らぎ」(Real Sound)

■「ティーヌが案内するLGBTを考える小説入門」(東京レインボープライド)

■「言葉がつなぐ、言葉のはざま——李琴峰×牧村朝子」(cakes)

【翻訳について】

創作活動の傍らに、翻訳の仕事もしています。小説やエッセイなどの文芸翻訳はもちろん、契約書、観光案内、漫画、スマホゲーム、新聞記事など、いわゆる「実務翻訳」も幅広く手掛けています。「日本語→中国語」の翻訳を中心にやっていますが、「中国語→日本語」もできます。

自著『独り舞』も自分の翻訳で、台湾で中国語版を出版しています。中国語を学習中の方は、日本語版と中国語版を対照しながら読むと色々勉強になるかもしれません?

【お仕事のご依頼について】

小説やエッセイ・書評の執筆、翻訳、講演、対談、取材などお仕事のご依頼は、版元経由、あるいは公式サイトの「お問い合わせ」からでお願い致します。

ではでは、宜しくお願い致します。

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