今もリメイクを希望するゲーム、スーパーマリオRPG

私は子供の頃によくスーパーファミコンで遊んでいた。一番最初の思い出。それはやはり任天堂のソフトである。

スーパーマリオブラザーズから私のゲーム人生はスタートしたと言っても過言ではない。マリオとヨッシー、そしてルイージ(彼に至っては出演歴の少なさが目立つ中、ルイージマンションで初めての主演には驚いたものである。

クッパ(彼については後述する)にさらわれたピーチ姫を救い出す。カラフルで印象的なBGMとヨッシーのかわいさにハマっていった。ステージによっては取り残されるヨッシー。彼(彼女?)が逃げたりお亡くなりになることも少なくはなかった。非常に申し訳ない。

彼については"ヨッシーアイランド"の姿がとても印象的で今でも忘れられないゲームでもある。ふわふわとした手書きのような独特のタッチ、マリオやルイージを差し置いて(彼らはベビーなのだから仕方がないのだがこの時代から彼らはあり得ない身体能力を得ている)主役の座を勝ち取ったヨッシー。

ヨッシーの主張や手腕もさることながら敵の主張も激しかった。かわいらしい敵なのにとにかく邪魔をしてくる。いやらしい配置にいる。少しでもマリオと離れれば慌てて取り返さねばならない彼の心境たるや計り知れないものだ。

とはいえ当時はそんな難しいことなど考えず、ただヨッシーのかわいさ(色の豊富さ、仕草や声)目当てに遊んでいた。ステージが終わると別のヨッシーにベビーマリオを渡して手を振り後を託す。全ては親元へ無事マリオたちを送り届けるために、だ。なんて優しい生き物なのだろう。こちらも見習いたいものだ。

さて前置きはさておいて、"スーパーマリオRPG"というゲームをご存知だろうか?任天堂とスクウェア(現在のスクウェアエニックス)がコラボしていた、今では考えられない組み合わせのゲームだ。

まず前提からインパクトがある。なんせ今までの作品でのラスボスであるクッパが城を支配されてしまうのだ。何かよくわからない剣がぶっ刺さり、ラスボスの地位が奪われてしまい、おまけに部下には逃げられる。まさに泣きっ面に蜂である。

そんな彼はマリオに助けを求める──いや彼が言うところ"マリオを子分にする"という大義名分(実質的には一時的に同盟を組む)で仲間になるのだ。そんな展開初めて見た。なんだこのゲームは!という驚きとワクワク感で胸はいっぱいだった。

何せ今まで怖い面しか見せなかったクッパが泣きついてツンデレ状態なのだから興奮しても仕方があるまい。"クッパがかわいい"と思えたと同時に彼の魅力を沢山見ることもできた。部下には優しい面を見せたり、ワンワン(皆勤賞に近い敵だ)にも懐かれている。非常に人望(?)がある。なんとも憎めない彼のことを私は好きになっていった。

なおピーチも仲間になるのだが武器がフライパンという非常に庶民じみた……いや、それは武器なのかと疑いたくなるものである。おまけにマリオに寝室を荒らされ……もとい探索させられ謎のアイテム(公式が病気、で有名な任天堂だ。口にするのははばかられる)を取られてしまう始末だ。お姫様なのに。

魅力的なのは彼らだけではなく他の仲間のジーノとマロもだ。それぞれに舞台背景を持ち、役割があり"自分のあり方"を模索する二人は非常に印象的だった。ことさらジーノにおいては私の回りで人気であった。人間でないとはいえ、イケメンだからである。多分に漏れず、私も好きだった。心もイケメンなのだから仕方がない。

そんな彼らが色々な敵と戦い、独特なアイテム(ふっかつドリンクなどというもはやチートアイテム)を用いて冒険を進めるのだ。かつその中でミニゲームや裏ボスの存在もあったりして非常に楽しかった思い出のゲームなのである。楽しかった。本当に心から最後までプレイして楽しかったゲームはここまでなかった。

だから私にとってこのゲームは唯一無二であり、いつかリメイクを待ち望んでいるのである。スクウェアがなくなった今、スクウェアエニックスの承諾がないと難しいゲーム。けれどもいつかはきっと、と願い続けてもう二十年以上になる。

私の中で一番最高に楽しく思い出深いゲーム、 "スーパーマリオRPG"は永遠に忘れないだろう。今この時もリメイクを、移植を待ち望んでいる。



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