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不味い食事の美味しさ

ホームベーカリーでパンを作り出した時に気づいたことがあります。
小麦とイースト菌だけでは、ふわふわパンにならないということです。
ホームベーカリーのトリセツを見ると、ふわふわパン系には、砂糖や油脂を想像以上にたっぷり入れるような分量で書かれてます。
入れると確かに違います。

調べてみると、イーストは糖を栄養にして発酵しガスを発生させてふくらませます。この栄養源こそが砂糖のようです。
油脂には生地が柔らかく伸びやかにしてくれる効果があるとのことです。
そう考えると市販のふわふわパンは、相当に砂糖と油脂を入れてるんだと考えられます。

フランスパンの表皮は他のパンに比べて硬いですよね。フランスパンに油脂や砂糖が一切使われていないことのようです。
ドイツパンは重くて硬い。使われる材料のライ麦はグルテンを含んでいないようです。
よくテーブルマナーで、パンは直接噛まないで、手でちぎって食べるとありますよね。
それは上品かの問題ではなくて、昔のパンは噛みちぎれなかったそうですね。だから手でちぎらざるを得なかったようです。

結局、伝統的に残ってるようなパンの種類は、そうせざるを得ない原因だったり材料だったりするのでしょう。
私は昔からなぜか、硬ったい硬ったいパンが好きで、しかもボソボソしてるのが美味しいと感じてしまいます。
肉なども、霜降りなどの柔らかい肉よりも、赤身のガチガチした肉らしい肉が好きなのです。

海外などではむしろそんなのが多いですが、日本では特にボソボソしたパンなどほとんどないですよね。
なんでしょう、前世が貧しい中世の修道士か誰かだったのでしょうか。
テレビを見る修道院の、ただ焼いた硬そうなパンがヤケに美味しそうに見えます。

ちょっと違うけど時々、昔の高速道路のサービスエリアで食べるような、まっずいまっずいラーメンが食べたくなります。
最近はもうサービスエリアなんて美味しいラーメンしかないのでしょうね。

体が求めるのでしょうか。
加工食品となってる市販のパンよりも、原材料そのもののボソボソパンを食べたがる。
いや不味いラーメンなんて体に良くないし、そもそも全部小麦です。

崇高な食品のあり方の記事にしようとして、ただ単なるグルメじゃない舌がバレただけになりました。

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