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予言がハズれてから強化される認知的不協和
Eテレで取り上げられていた本は、自分にとってタイムリーなものでした。
L.フェスティンガー著、『予言がはずれるとき この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する』
心理学者の著者が、あるグループに潜入した全て実話の話です。
1953年冬、アメリカ合衆国に住むキーチ夫人は、神智学など探求しているうち、何者かに憑依されて自動書記するようになりました。
様々な霊と交信するようになるウチに、宇宙からのメッセージを受け取るようになりました。
クラリオン星人の”サランダ“と名乗ります。キリストの現在の姿だと言い、宇宙の仕組みや人類への警告などを伝えました。
次第にキーチ夫人のところに人々が集まるようになりました。
1954年の夏に“サナンダ”から重大なメッセージを受け取ります。
大洪水が起こり、地上の住む人たちが浄化され、新たな秩序は生み出されると。地殻変動が起こりムー大陸が隆起し、米大陸やヨーロッパ大陸などが海に沈むとのことです。
1954年12月21日のその日、地球は大洪水に襲われるが、UFOが飛来してキーチ夫人らは救出されるだろうという衝撃的なお告げです。
キーチ夫人の信奉者のアームストロング博士は、新聞社に投稿し周知を求めます。信奉者の中にはお金を全て使い仕事を辞め、別なチャネラーも現れ、様々な指令が行き交います。
そして運命の日。
何も起こりませんでした。
その後のメッセージでは、その信奉グループの光によって、神が地球の破壊を救ったとのことです。
予言がハズれグループを解体するどころか、強化されていきます。
キーチ夫人は、サナンダ及びサナット・クマラ協会を設立し、信者は少なくとも数千名に及んだそうです。
本は、以上のような内容です。
何世紀も前から、キリストの再臨が近いとかメシアがやってくるなどの予言が続いてます。
神智学が19世紀から発展し、科学の進歩と共に、無神論から旧宗教を乗り越え、魂の次元上昇を求める運動が起こりました。
古典宗教からニューエイジと呼ばれる流れです。
心理学者のフェスティンガーは、認知的不協和の理論を説きました。不都合な事実に対し都合の良い解釈をする。今回ならば、自分たちの力で神が止めてくれたとする考えです。
しかし、現代にも影響されてるキーワードが並んでますね。
冬至の日、UFOが迎えに来る、選ばれた人によって地球が救われた、クラリオン、ムー大陸、サナット・クマラ、次元上昇などなど。
後の有象無象のスピリチュアル情報に影響されていっています。
様々な存在からの情報を、受け取る側がどう咀嚼するか、ここ数十年ずっと問われてます。
宇宙人は、私たちに予定情報を伝えているというよりも、宇宙人と私たちは共同創造しているような気がしてきました。
嘘ついたり混乱させ弄んでる存在はいるかもしれません。そんな真偽云々というよりも、高次元の存在は、地球人をその段階にしようとしてる意図があるのかもしれません。
こんなこと考える私も、認知的不協和なのかもしれませんけどね。
少なくとも、情報の真偽ではなく、情報の受け止め方が在り方になる、そんな感じだと現段階で思ってます。
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