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見つけてしまった本心と子供のウソ


子供は無意識に嘘をつく。
深層心理の精神分析では、子供は嘘をつくものだという前提で語ります。
乳児でさえ、自分の要求を聞いてもらうために親の顔色をうかがう事が始まるようです。
幼児になると、欲しいモノを「みんなが持ってる」と、2、3人の友達を「みんな」と表現する時もあります。

心理学では以下の要因とします。
・自己保護:親や大人から叱責を避けるため。
・承認欲求:自己評価を高めるため
・制約への反抗:規則や制約に対する反抗心
・想像力と現実の区別:幼い子供は現実と想像の境界が不明瞭で、自分が望む出来事を実際にあったかのように伝えることがあります。
・自己都合の要求;欲する現実を得るため。
こんな感じでしょうか。

私は以前に、子供の言葉を額面通り受け止めてはいけない記事も描きました。
このように、精神分析の世界では子供の嘘を問題視します。しかし子供の問題というより、この社会の原因で起こる小さな大人現象だと思います。
大人も、この子供の嘘のまま大人でも嘘をつく大きな子供現象になっています。

心理学や精神分析の世界では子どもの嘘を問題にしてますが、最大な原因があります。
大人が表面を取り繕っているからです。
大人が誤魔化して社会を回しているから、子供も嘘をつかざるを得ないと思います。

0を100で言うのは詐欺師の犯罪。
3のことを100に言うのがビジネス。
3を100+ αで盛るのが広告の世界。
みんな自分が嘘をついてることが、平気になって当たり前になってます。
日常でも、子供のためとか、これをやることで将来得するとか、こうやるしかしょうがなかったとか、自分に嘘をついて自分を守ります。
たしかに嘘も方便です。法華経の中では、宮殿で遊ぶ子供に火事だと言っても逃げ出さないから、外にお菓子があるよと言って子供を逃します。

嘘もいろいろあるから、そうなるのもわかります。しかし残念ながら、自分には嘘をつくことは不毛に終わります。
どうせごまかしきれません。
自分を大きく見せるための虚言癖も、結局は自分を追い詰めてしまいます。

昔の人は、お天道様は見ていると言われてました。
天網恢々疎にして漏らさず。
天の神が地に張り巡らした網は、ゆったりして粗いようであるが、決して漏らすことはなく、それに搦め捕られる。 すなわち、悪事善行問わず、いずれは相応の報いを受けるということです。
間違いなくお天道様とは自分のことですね。
大きな自分は、小さな自分がどんなに嘘をつこうが、それが嘘だとはわかってます。小さな自分だってまぁわかってますね。

こんなふうに複雑に嘘とごまかしを自分にかけているものだから、自分でも本心がわからなくなってきてます。
それでも、自分をごまかして正当化する嘘ではなく、この社会常識によって被さされていた心があるのを見つけるかもしれません。
見つけちゃったからには後戻りできません。


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