トラネコ図書館より「とにかく散歩いたしましょう(小川洋子著)」
後日紹介する予定だけれど、今読んでいる本があまりにもヘビーで、少し休憩するために開いたのが、こちら小川洋子さんのエッセイ集。
共感しすぎて、顔が横長になるかもしれないと思うほど頷いたので、ご紹介いたします。
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このエッセイたちを読んでいると、小川さんが読んで共感した本の名前が次々に出てくる。恥ずかしながら、まだ読んだことのない本が多くて、これからの読書リストに入れようとメモをとるのが忙しい。同時に感動したり頷いたり、とにかく忙しいのに、細波のように温かさが胸に広がっていく。
共感というものの力は本当に大きいと思う。いろんな方の作られた詩を読ませていただいてみても、全然さっぱりわからないような(ごめんなさい)作品でも、どこか一点でも共感できる部分があれば、その詩はそれで私の心の掲示板にピン留めされるもの。
さてさて、このエッセイへの共感は本当に多くて、なんか他人とは思えない、とおこがましくも書いてしまう。私はまだ読んだことのない本とか、知らない動物のハダカデバネズミとか、出てくるのに、知っていたら好きだろうと思い込んでしまう。
中でも、イーヨーへの愛には深く深く共感した。私もプーさんの登場人物の中で、イーヨーがピカイチで好き。その素晴らしさを、あの短いエッセイの中で、全て代弁してくれている。細かいことが気になるのは優しいせい。そして、そのせいで、自分の大事なしっぽがなくなっていることに気づかないのんびりぶり。とにかくイーヨーの優しさときたら、ハダカデバネズミの肉布団に包まれるより、100倍暖かいと思う。
さらに「よくぞ書いてくれた!」と思ったエッセイがあった。それは「ハンカチは持ったかい」これは、親の心配について書いてある。読んでいて、ドキドキした。私も娘がだいぶ大きくなるまで「忘れ物なあい?」といっていた。そういえば、最近口にしなくなったなとこのエッセイを読んでいて思ったくらいで。すると、今度は娘が私に「忘れ物ないか心配」といってくるようになった(笑)そう言われると、いやいやそう言われても何入れたかわからないしなと思いつつ、「パスポートとカードがあれば大丈夫でしょ」なんてかっこいいことも言えるように。このエッセイの最後の部分に、私はかなり、いや相当救われた。そうだ、忘れ物なあい?は多分、忘れ物な愛?に違いない。森茉莉のエッセイも読もう、絶対。
と語り出せばキリがないエッセイ集でした。
お読みになったことのない方、ぜひ、お茶の時間におすすめです。
Kindle Unlimited仲間の皆様は、無料で読めますわよ💕
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私は一足早く、読書の秋を迎えております。
小川洋子さんのおかげで、読みたい本リストが増えたので、楽しみです。
トラオさんは、生きている間に必ず読む本のリスト、というのを作ってあるのですが、読み当たりのいい?(口当たりのいいの偽造)推理小説ばかり読んでいたそうです。
でも、今、そのうちの一冊を読んでいると。ヴィクトリア朝の頃に書かれた本だそうです。ヒストリカル小説ではなく、そのままその時代なんだそう。さてさてそのリスト、かなり膨大だということですが、日本で言うところの古典が多く含まれいるようです。私もそんなライフタイム読書リストを作ってみようかなと思っています。
今日は締めくくりに、トラオ亭近所をご案内します。
いただいたサポートは毎年娘の誕生日前後に行っている、こどもたちのための非営利機関へのドネーションの一部とさせていただく予定です。私の気持ちとあなたのやさしさをミックスしていっしょにドネーションいたします。