見出し画像

イギリス暮らし アガサクリスティのはなし

 トラオママの猫の手となっていた年末のある午後、トラオママの怪我からストレスの累積赤字を抱えたトラオさんが家に荷物を取りに行ったきり数時間留守にしたことがありました。まあしょうがないわね、と思っていたものの、留守の間に何かあったら大変だとビクついていた私、トラオママのサンドイッチを作り、彼女がリビングにいることを肌で感じながら、キッチンでボランティアの仕事をしていました。実は数日間それどころではなかったため、少々焦っていました。今日はこれを絶対にやらなくちゃ!と。

 そんな中、トラオママから呼ばれました。大丈夫?とリビングに行ってみると、

キッチンなんて放っておいて、このTV番組一緒にみましょう!
あなたも好きだと思うから!

トラオママ🐈

と可愛くお誘いを受けました。ああ、私が「お仕事してくるね」と言ったのを忘れちゃったんだなと焦る心を抑え、まあいっか、と一緒にテレビを見ることに。

ところが、5分もしないうちに夢中になってしまいました。
その番組がこちらです。

BBCのサイトを見ると三つに分かれているようなんですが、全部まとめて見たような気がします。アガサクリスティがミステリーの女王だとは知っていますが、ミステリーファンではない私はあまり読んでいません。ポワロとミスマープルくらいは知っています。けれど、アガサクリスティの人生も著書に隠された秘密も知りませんでした。

そこには当たり前ですが、ごく普通に傷つき苦しみ一生懸命にいきた女性がいて、とても引き込まれたんです。どんなに有名でどんなに成功しても、一人の女性として生き抜いた健気さを感じて、改めてアガサクリスティを読んでみたいと思いました。

中でも、アガサクリスティも別の名前で書いた著書があったことは知りませんでした。

メアリ・ウェストマコット(Mary Westmacott)

という名前で書かれた本が6冊あるそうです。


この本は日本語訳版ではアガサクリスティとして出版されているようですが、メアリ・ウェストマコットとして書かれた作品です。

この本のことを番組で取り上げていたのですが、3日間で書き上げた作品であると。とにかく無我夢中で寝食を忘れ、書き上げたとか。そして、自分が長年書きたかったもの、ようやく思い通りかけた作品、となったそうです。

今年のやりたいことリストにこの本を読むことを加えようと思っています。

トラオママ、呼んでくれてありがとう♡

🐈

猫の手暮らしの中でトラオママと一緒に色々なテレビをみました。いつも一人暮らしのママは痛くて不自由だけど、誰かと一緒に過ごすことを楽しんでいることが伝わってきましたし、私も楽しかったです。

この記事が参加している募集

海外文学のススメ

いただいたサポートは毎年娘の誕生日前後に行っている、こどもたちのための非営利機関へのドネーションの一部とさせていただく予定です。私の気持ちとあなたのやさしさをミックスしていっしょにドネーションいたします。