ロマンチックのピント
突然ですが、トラオさんはロマンチストではありません。この世知辛い世の中を渡るのに、私はロマンチストでなければ生き抜いてこれなかったので(ただの妄想癖)正々堂々正真正銘ロマンチストです。
今、これを書いていたら、トラオさん、ひたひたと近寄ってきました。鼻が効くんですね。ロマンチックというカタカナだけ読み取って怪訝な顔をしているから、トラオさんのことを書いているんだよと教えたら、嬉しそうでした。自分がロマンチックだと書かれてると思っているんでしょうね。いい気なものです。
⌘
ある日、いつもとちょっと違うコースをお散歩していました。小川が蛇行して流れている細長い公園を歩いていると、トラオさんが中学生の頃に、友達3人でこの公園でレースをして遊んだと言います。隅から隅まで、目隠ししたままで誰が一番早くにつくかというレース。その遊びはとうとう大きな大会にまで発展したそうです。誰もが必ず一度は川に落ちたそうです。
その後、別の広場に差し掛かった時に、ふとこう言いました。
⌘
その初めての彼女の話で盛り上がっていると、トラオさんがポツリと
⌘
そして先日、トラオさんの奥歯の被せ物(銀色)が取れてしまったんです。(現在治療中です、ご安心を)
⌘
トラオさんはもしかしたら、トラオさんなりにロマンチストなのかもしれません。でも、ピントはどうだろう。エッジが効きすぎていますよね。ロマンチックのピントって人によって違うんだなって、痛感しました。
これを書くにあたり、話を蒸し返したところ、その彼女からもらった花束の一部をどこかに隠し持っていることが判明しました♪ どこにあるかは覚えていないそうですが、生まれて初めて花をもらった経験だったそうです。男性もお花をもらうのが嬉しいんだと今更ながら知りました。
でも絶対、彼女はトラオさんの歯はもう持ってないと思います。
いただいたサポートは毎年娘の誕生日前後に行っている、こどもたちのための非営利機関へのドネーションの一部とさせていただく予定です。私の気持ちとあなたのやさしさをミックスしていっしょにドネーションいたします。