見出し画像

幸せなチョコ選び 誰かの不幸せの上に成り立つ幸せは、本当の幸せではない

市役所でSDGsも担当しています。
ある洋菓子店の記事を読んで、しみじみ思ったことをnoteします。

私は、小学6年生の授業で、SDGsを説明することがあります。
17も目標があるので、なかなかすべてを説明することができず、
1つ1分でも17分。時間が足りません。
たとえ、足りたとしても17の目標の説明が終わっただけ。

でも、この17の目標を知ってからがSDGsなんだと思います。

選択のときに、SDGs。

自分なりの幸せや、自分なりの正義を探しながら、
小学生は、長い人生が始まり、
私は、残り約30年くらいの人生で、
答えなんて簡単にはみつからない人生を、選択しながらすごします。

今、私がSDGsに対して思うことは、
1つだけ、2つだけを目指すことは、本当の幸せではないというメッセージだと思っています。

貧困を解決したからといって、環境が解決されていないのはどうか。
環境を解決したからといって、経済が解決されていないのはどうか。
病気を解決したからといって、貧困が解決されていないのはどうか。
治安が解決したからといって、誰かが悲しみ泣いているのはどうか。
経済を解決したからといって、誰かが悲しみ泣いているのはどうか。

そういうことなのかな、なんて理解しています。

私だけが幸せになるのではなく、
私とあなたが幸せになる。
私とあなたが幸せになるだけではなく、
私とあなたと誰かが幸せになる。

今、私が自分の行動を選択するときの
価値観に活かせることができればいいのかなと。
チョコを誰かに贈る、そのときの選択も、
相手にチョコを贈るだけじゃなく、誰かに何かを届けたいと思うわけです。


おいしい幸せを提供してくれたロールケーキ。

今朝の新聞で、私の住む県で行列ができることで有名な洋菓子店が、違法な長時間勤務で書類送検されたという記事を読みました。
それはそれはとてもおいしいロールケーキで、
小さな栗と、こっくりした生クリームと、すっきりしたケーキ。
私も何度もいただいき、幸せな気持ちにしてもらいました。
あのロールケーキ、大好きです。

そこは、カカオの生産にもお気持ちをはせているらしく、
ロールケーキと一緒に入っているショップカードには、
社長のメッセージとして、カカオの産地でこどもたちを働かせることに対する問題意識が記されていたのを覚えています。

意識が高い社長さんなんだな。


あれだけ長い行列ができていれば・・・

幸せなロールケーキをいただいたそのバックヤードで、
過酷な労働環境があったのかと、
とても複雑な気持ちになりました。
でも、あまり驚きはありませんでした。

驚かないというのは、
広い広い駐車場に何台も駐まっている車車車と、
人人人のすごい行列があるお店で、
1人で何袋も抱えてお店から出てくるお客さんもいて、
大量の注文数をさばくのに、
どれだけのオーブンと人がいるんだろうと思っていたからです。

そんなカリスマ的社長のいる超人気店で働けている、
経験をかさねていることを価値として、
努力と根性と無言の半強制的長時間労働が、
気づかぬうちに増長していったのでしょうか。
私には事実はわかりませんが、記事を信じるならば、
残業が1ヶ月で最長342時間って、
是正勧告を受けて4年間改善されていないなんて、尋常ではありません。


母として。

高校を卒業して働く長男と、
障害手帳を持ち生きていく次男の寝顔を見ながら、
労働生産性の向上、ディーセントワークを心から願います。

失われた20年、30年。
労働生産性が上がっていない、賃金が上がっていない、
むしろ、体も心もすりへるまで働いている、働けなくなるまで働いている不幸を感じます。
職を失うくらいならと甘受する長時間労働、低賃金。
そんなのは幸せじゃないと思うわけです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?