荒田洸の初有観客ライブレポートをお届け!フルバンドの音圧に包まれた一夜
8月21日、恵比寿リキッドルームにて、荒田洸の初有観客ライブ「Brilliant Corner HIKARU ARATA × MICHAEL KANEKO」が行なわれました。
origami PRODUCTIONS所属のMichael Kanekoを招いたツーマンライブ。惜しくも会場に行けなかった方々のために荒田洸のパフォーマンスを個人的な感想多めのLIVEレポートでお届けします!
■フルバンドセットで届ける幅広い音楽性!
Michael Kanekoから「ドラマーの荒田さんのソロだからインストの楽曲だと思ってたけど、歌も歌うし、他の楽器も使うし…この人なんでもできるじゃんと思いました!ライブも最高なのでぜひ楽しんでください!」とパスを渡された荒田洸。
フルバンドが待ち構える中、『Door Switch』の流れる舞台上に現れた荒田は、椅子に腰掛け、ヴォーカルとしては珍しいヘッドセットを着けて、軽く目を閉じながら『Landscape』を歌い上げます。
ひとことひとこと、一音一音を大切に届けようとするまっすぐさが伝わってきます。
それぞれ足元に引かれた線によって立つ場所を決められたお客さんが思い思いに体を揺らす様子を『ひかた』の演奏の中で感じていると、野外フェスで風が通り抜けていっているような錯覚に襲われます。
そこから一転、ギターサウンドが印象的で凄みを持った『Khoomiii』。
またさらに一転、ささやくようなアカペラから始まるアレンジで始まった『Apartment』と続きます。
声色、サウンドの違いをライブ会場で聴くと音源で聴く時よりもさらに印象が違い、荒田の音楽性の幅の広さを感じることができました。
■ドラム・ボーカルの二刀流ライブ!
おもむろに舞台上、上手の奥に移動する荒田。そこにはドラムセットが!
ツインドラムで奏でられる『ワカレミチ』は、どこか懐かしいメロディーラインとエレアコの心地よさに、ドラムを叩きながら響くまっすぐ力強い荒田の歌声が合わさります。どこか神々しい照明に包まれる会場との相乗効果で自然と涙が…。
音源で聴いて好きだった曲をライブでさらに好きになる…というのはあるあるですよね。この曲はまさにそれを体感させてくれました。
去年10月に発表されたアン・サリーとのコラボ楽曲『おかえりの唄 feat.アン・サリー』は母子の愛を歌ったハートウォーミングな作品。ウッドベースの登場でより会場が温かい空気に包まれ、そっと涙を拭うお客さんが見受けられるほど。これこそライブ体験です。
センターマイクに戻った荒田を包む赤い照明。『Karma』では繰り返されるメロディーに登場したサックスがエモく響き、バンド全体を熱くしていきます。
熱された会場に夜風を吹き込むような楽曲、『Night Construction』は吐息混じりの歌声を堪能する前半と、パートそれぞれのエモさをぶつけるような後半の駆け上がりに気持ちが持っていかれるのは、地続きにある物語性と荒田が持つバランス感覚の良さかもしれません。
ここまでMC無しの中、「最後の曲ですかね。ありがとうございました。」の一言から演奏される『Silent Heart』。優しい歌声と、アウトロでドラムを叩きバンド全体をまとめあげる荒田の演奏はフィナーレにぴったり。お客さんからの拍手は鳴り止みません。
■アンコールに応え、登場!
アンコールに応え登場した荒田が「ここでMCです」とフランクにバンドメンバーと話す様子はソロとしてフロントマンを務める度量を感じることができました。
披露された『Rain』でドラムを叩きながら歌う荒田は文字通り全身で音楽を表現しているように感じます。
先月リリースした『Views of Panorama』の収録曲を中心に、フルバンドセットでパフォーマンスを披露した荒田。ソロとして初めてのライブは夏の一夜を彩り、幕を閉じました。
全ての曲の作詞作曲を行い、歌声を含めたさまざまな楽器を操る彼だからこそできる“身体全体が音に包まれる”感覚を味わえるライブ空間。どれだけ心を揺さぶるんだよ!と思うほどのセットリストも魅力的でした。これからの荒田洸に注目です。
■セットリスト
01.Landscape
02.ひかた
03.Khoomiii
04.Apartment
05.ワカレミチ
06.おかえりの唄
07.Karma
08.Night Constuction
09.Silent Heart
ENCORE.Rain
■メンバー(6人編成)
Vo.Dr. 荒田洸
Gt.小川翔
Ba.熊代崇人
Dr.上原俊亮
Key.宮川純
Sax.Gt. 安藤康平(MELRAW)
【作品情報】
7月20日(水)Release
2nd EP「Views of Panorama」
M1.Door Switch(Intro)
M2.Landscape
M3.ひかた
M4.Rain
M5.ワカレミチ
M6.おかえりの唄(feat.アン・サリー)
M7.Night Construction
ジャケットアートワークのArt direction, Designを木内俊文さんが務めています。
【プロフィール】
荒田洸(あらた ひかる)
1992年5月22日、東京生まれ、血液型不明。シンガーソングライター/ドラマー。 ブラックミュージックをベースにもち、フォーク、アンビエント、オルタナティヴなどジャンルを超えた楽曲、そして「日本人特有の言葉選び、空間を意識した音作り」で常に進化を続ける新境地を見事に提示し各媒体・リスナー から高い支持を得る。 2020年10月にデジタルシングル「おかえりの唄 feat.アン・サリー」をリリース。 音楽活動をメインにファッションやアート、ジャンル問わず様々な活動を通してシーンを構築。ハイブリッドなアーティストとして、更なるステータスを目指す為、アグレッシブに活動している。
写真/黒崎健一
取材・文/富永綾花
リーズンルッカTwitter https://twitter.com/lesenlucke
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