#魔法の言葉

私の投稿もとうとう2桁を超えてきた。そろそろ自称エッセイストを名乗っても良いのではないだろうか。
今目の前で妻はぼーっとスマホを眺めているがそのスマホを眺めているのはエッセイストの妻である。私の横で優雅に泳いでるメダカとエビたちはエッセイストのペットである。勝手に格が上がった気分である。エッセイストとなった私がとうとう書くべきだと感じた人は、私にとっての人生の分岐点を呼び込んでくれた「妹」についてである。

妹と言っても血縁関係はなく、知り合ってからもまだ3年ほどしか経っていない。
彼女との出会いは飲み仲間からの紹介である。面白いやつがいると言われ飲みながら話していたが、なかなかにぶっとんだ女性だった。初対面の私にも自分の性事情やなかなか芯を食った仕事の悩みまで話され色々熱い返答をしたが、彼女が覚えていたのは3件ハシゴしたという事くらいだった。
そこから何度か飲み仲間を集めて飲み屋街に繰り出していたが4回目からは2人きりで飲むようになっていた。そんなこともあると必ず聞かれるのは「君たち付き合ってるの?」「付き合っていないならどういう関係?」である。付き合わないと男女で飲めないのかと疑問を持ちたくなるがその次に聞かれるのは「男女に友情はあると思う?」だ。
そんなものは魔法の言葉「人による」で一瞬でケリが着く話だが人類の永遠の課題のようでほんとによく言われた。
少なくとも私と妹は完全に友情で飲みに出かけていたし一緒に飲む以上のイベントは無かった。
それでも女子だからと毎回家の前まで送っていたが、ある日家まで送ったら「今日は次の店で1人しっぽり飲もうと思ってたのに」と吐き捨てられ、今日飲みに誘ったのはお前だろうと蹴りを入れたことになったのはまたいつか話そう。

お互いの恋愛について話し合っていた時に、妹からとある女性を紹介したいと言われ、後日3人でご飯に行き私はすぐに恋に落ちた。今の妻である。
付き合うことができた時にはもちろん真っ先に報告した。泣いて喜んでくれた。結婚が決まった時も真っ先に報告した。泣いて喜んでくれた。同居が始まった時も真っ先に報告した。泣いて喜んでくれた。

このようにとても純粋な女性である。だから簡単に男性に騙されるし、仕事でも大ポカするし、私にも蹴りあげられる。
でもだからこそ周りには人が集まるし、いつも楽しそうに過ごしているのだろう。たまにえげつない目にあったエピソードも話されるがその時も楽しそうにしている。
やばい男と付き合いそうだけどどう思う?と言うのでやめとけと言いそうになったが、「でも私幸せなの」と言われ必死に自分の口撃体勢にブレーキをかけたことは何度もある。

妹のエピソードは話したいがなかなかディープなので全てが笑い話になった10年後くらいにでもまたここで思い出話として書こうと思う。
というわけで彼女は私の人生に大きく面舵をとってくれた。
このようなエピソードの詰め合わせを重ねて彼女は私の妹分になっていった。もはや友達感覚ではなく、家族愛を送っている。


やはり男女に友情は無いようだ。

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