猫屋レオ丸

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猫屋レオ丸による『高円寺革命評定所』(2023.11.23)挨拶

以下の文章は2023年11月23日(水)に高円寺パンディット二号店にて開かれた『高円寺革命評定所』での司会であった猫屋レオ丸による冒頭での挨拶の原稿である。実際にはこの原稿をもとにして、随所に説明と補足をくわえていた。  本日はお越しいただきまして、ありがとうございます。企画した、司会役の猫屋レオ丸です。ネオ幕府のアキノリ将軍とは今年の八月と九月にかけて池尻大橋に期間限定で開かれていたイベントスペースで出会いました。私は八月に週一で「バー」をやっていたのですが、我ながらなか

    • 神谷乗克について:Facebookでの2011年投稿から転載

      理性は、全実在であるという確信が、高まって真理となり、自己自身を自分の世界として、 また世界を自己自身として、意識するようになったとき、精神である。 ―ヘーゲル「精神現象学」D 精神 神谷乗克と出会ったのは二〇一〇年四月二十五日、ツイッター上だった。それというのも、その年の始めから、おもにモータリゼーションと図書館の役割から出発して〈公共〉について考えている最中、神谷の歯に衣着せぬ発言に私は沖縄の近代化を感じたのだ。 その後、ツイッターでやり取りし、mixiでも登録す

      • 宮城里奈:Facebookでの2011年投稿から転載

        蛇は女に言った。 「決して死ぬことはない。それを食べると、目が開け、神のように善悪を知るものとなることを神はご存じなのだ。」 女が見ると、その木はいかにもおいしそうで、目を引き付け、賢くなるように唆していた。女は実を取って食べ、一緒にいた男にも渡したので、彼も食べた。二人の目は開け、自分たちが裸であることを知り、二人はいちじくの葉をつづり合わせ、腰を覆うものとした。 新共同訳「創世記」第三章四節から七節。 三月十三日、カフェ・サンテリアで神谷乗克と話していると、神谷と

        • ハロウィーンの奇蹟、あるいは渋谷タンホイザー

           はじめに断っておくが以下の話はミュンヒハウゼン男爵が語るような法螺話である。なにより都合がよすぎるしこんなことが実際に起きるはずがない。いうなればワグナーのオペラ『タンホイザー』において騎士タンホイザーがウェヌスの国を訪ねたというようなたぐいの物語である。 それは十三日の金曜日であった。二〇一七年十月は第二週、金曜日の東京はくもりであった。それに小雨も降っていた。憂鬱な様子の秋のそらである。渋谷のすぐとなりの街(というより道だと筆者は思っているが)池尻にある自宅で筆者

        猫屋レオ丸による『高円寺革命評定所』(2023.11.23)挨拶

          橋本輝幸さんとの交換日記 I #交換日記の多発

          さてSF批評家で世界のSF情勢にくわしい橋本輝幸さんが #交換日記の多発 という企画を提案なさり、筆者も参加することとなりました。筆者は猫屋レオ丸と申します。 今気になっているトピック 橋本さんから今気になっているトピックを問われました。直近でいえば、今年に入ってから小野不由美の『十二国記』シリーズを読んでおりまして、いま『白銀の墟 玄の月』にとりかかるところです。ところで、木澤佐登志によれば、十年代以降一部リバタリアンらが「新官房学」なる概念を掲げているとのことですが、

          橋本輝幸さんとの交換日記 I #交換日記の多発

          ジェイソン・モモア、KJ・アパ、ヘンリー・ゴールディング 太平洋系俳優のタトゥー

          現代、映画やドラマなど映像作品で太平洋系の俳優たちが目覚ましく活躍している。なかには民族アイデンティティを誇り、その文化を受け継いで太平洋の伝統文化たるタトゥーを彫っている者もめずらしくはない。 ジェイソン・モモア  映画『アクアマン』などの主演でしられるジェイソン・モモアの左腕には三角形を組み合わせたタトゥーが刻まれている。 「ハワイにおいてもっとも特徴的なデザインはシャーク・ティースと呼ばれる三角形が連続した文様」(『タトゥーデザインブック―トライバル編―』富士

          ジェイソン・モモア、KJ・アパ、ヘンリー・ゴールディング 太平洋系俳優のタトゥー