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四行詩(自撰3編・秋冬)

12.

 衣の裏でそっと抱きしめた

 薄紅のまま残された心

 くすんだ紅と秋の空色は

 今宵 別の色恋へと向かう

* 薄紅(うすくれない) 紅(べに)

14.

 蜜も涙も溶けて溢れて

 小さい器を恨めしく見ていた

 月影も届かない窓下の長夜

 明ける頃には 海の一部でいたかったのに

9.

 過ぎ去ったとて ここにあります

 高ぶるほどに留まる身には

 暖炉の焔がまたやさしい

 こごまる熱など 知らず過ぎる針

再掲にあたり一部改編を加えました

#詩 #ポエム #文芸 #創作 #恋愛

ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!