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矢口れんと
2021年8月5日 09:55
「暁」 藍色の空を塗り替える罪 夜の女神に恨まれぬよう 平穏な無の去り際を 誰も惜しむことのないように わたしはわたしを祓うため 飾り立て 世界の始まりに沐浴をする まず目を覚ましたのは深海のクジラ 風が騒いで 遠く白波が沸き立つ くすぐられ はだけていく 白い衣 繰り返される羞恥の染みに 雪雲のパフを撫でつけられて 逆上せた 息吹が漏れて広がり
2021年8月24日 09:59
Mei&Meさんの【企画】愛の詩を紹介させて頂きますに参加しました。Mei&Meさんには「退廃と色彩の魔術詩」というキャッチコピーを勝手に思い浮かべていました。沈み込みながら跳ねる、俯きながら沸き立つことばたち。そんな矛盾の妙にはいつも心くすぐられています。今回の企画では13名の方々から寄せられた詩作品に、Mei&Meさんがそれぞれ丁寧なご感想を書いて下さいました。誠にありがとうございます!
2021年8月23日 16:15
「次元キャンバス」 わた菓子を連ねたような林だ 毎朝 差し込まれるわずかな時間 視界の水平120°に手を広げ 意識と向き合う 静かな林だ わたしはその奥行きを未だ知らず ましてや 時の奥行きまで知るすべもなく それは遠いキャンバスに描かれた 小さな樹海の油絵に過ぎないのか ふと 林の手前で 青田に隠れて青鷺のこうべが揺れた 林を見つめる後ろ姿は 心細そ