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矢口れんと
2019年2月25日 23:23
戸を開いたら、春の香りが広がった。たしかに今朝は心叩く音を感じていた。 一瞬の風にさらわれる香気に、問いかけようとする口を噤めば、いつだって、世界は生まれ変わろうとする。いつかを知るのは今の私だけ。 ある夜に、悲しいアリアの種を包んで、胸元にそっと忍ばせていた。これ以上泣かないですむように、と。 さあ話そうか。夜の続きじゃなく、また手を繋いでさ。また新しく。
2019年2月21日 13:39
掴んだ手 懐に寄せて開いた手 何も残らない 時は大地と宙を巡り 砂塵にきらめく 夢のつぶてが 告げる みずから此処に佇めと