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出汁を使わない味噌汁のアイディア

味噌汁は出汁が命だと、昔思いこんでいた。

出汁をとらない、または使わない味噌汁なんてまずい。だから、一人暮らしを始めた頃、出汁をとるのが面倒なので顆粒だしを使うようになった。

顆粒だしが悪いわけじゃないけど、顆粒だしを使いだしたらぜ~んぶ同じ味になるし、自分は舌音痴になるし、なにしろ逆に塩分とりすぎになるのでは、と思うようになった。最近は食は大切と考えているので、やはり自然なものが食べたいと思うようになり、顆粒だしを使いたくないなあと思っている。


それでマクロビを学び、昆布や椎茸から出汁をとるんだけど、いまいち、出汁をとったあとの昆布のやり場がわからなかった・・。それに、出汁を取るたび、そういう素材を食べなきゃいけないのもなんとなくプレッシャーにかんじた。


そんなわたしが夫の味噌汁に感動した。


出汁をとってつくったわたしの味噌汁より100倍美味しかった。本人は、「出汁?なにそれ?」という感じで、昆布や椎茸など使っていない。夫はフランス人で、「出汁」という概念よりも、「スープ」という概念があった。


つまり、どんな素材からでも弱火で10分くらい煮れば、「うまみ」「コク」がでてくるというマインドセットであった。


基本の考え方

具材を弱火で煮る・または沸騰直前まで温度を上げたら一旦火を止めて置いておく(20分くらい)とどんなものからでも「うまみ・コク」がでてくる。

うちはコンロが一個しかないので、丁度いい。料理の一番最初に、味噌汁の具材を鍋にいれて沸騰直前まで火を通したら、火を止めてコンロから上げておいておく。

そして、その間、他のものの料理をしたり、準備をしていると20分くらいすぐ経つ。それからもう一度ちょっと温めて味噌をいれる、といった塩梅。簡単で楽。

どんな素材でもうまみ・コクはでるといっても、ちょっとしたコツもある。


アイディア①うまみのでやすい食材を使う

うまみの出やすい食材:根菜類(人参、大根、玉ねぎ、ブロッコリーの芯などちょっと煮込んでもよさそうな硬い野菜)、わかめ、きのこ類、切り干し大根、油揚げ


アイディア②味噌を半量煮て、最後にもう半量いれる

これは、邪道かもしれない。風味がとぶため、味噌は最後に入れるのが定石。でも、個人的に味噌に火をとおすとうまみが出てくると感じているため、半分くらいを先に入れておいて、あとの半分を最後にいれるというやり方をする。

わたしは、美味しいと思っているのだが味音痴なのかもしれない。使うのはふつうの米みそ。

たとえば、豆腐とわかめといったシンプルな味噌汁の場合にこのやり方をする。入れる予定の半分くらいの味噌を具材と一緒に沸騰直前まで火を通して火をとめ、置いておく。最後にもう半分の味噌をいれる。


アイディア③豆味噌をつかう

豆味噌とは、いわゆる八丁味噌に代表される大豆麹と塩のみを使った味噌だが、これは煮込めば煮込むほどうまみ・コクが出るため、一般的にたくさん煮ることを奨励している。そのとおり、本当に煮込むと美味しい。どんなシンプルな具材をつかっても、最後に小松菜だけ、といった味噌汁でもOKなため、豆味噌は便利でおすすめの味噌だ。


出汁をいれないといけない、というプレッシャーから解放された。

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