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味噌汁をていねいにつくろう、と思える土鍋|形から入る料理の楽しさ

おそらく我が家で一番年季の入っている土鍋は、味噌汁鍋ではないでしょうか。約9年ほど前に買った、伊賀焼窯元 長谷園の「みそ汁鍋」です。

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ベージュの鍋がいつしか底辺は黒く、最近旦那さんが料理をするようになって何をぶつけたのか口が欠け…見た目にずっしりとした風合いが増してきました。

この「みそ汁鍋」が我が家に来て、なんか味噌汁づくりが楽しくなってきたある日のこと。ふと、別の鍋で味噌汁をつくったら、旦那さんが「あ、今日、味噌汁の鍋変えたでしょ!いつもの鍋でつくるほうが美味しいよ」と言ったことがありました。

だしも味噌も普段どおりで、鍋だけを変えたのに見事に言い当てられ…でも反対に、我が家の味噌汁にこの「みそ汁鍋」が不可欠な存在になってるのか…と思い、なおさら愛おしく感じたのでした。

我が家の味噌汁事情

手間をかけたいときは昆布とかつお節、煮干でだしをひいて。
普段簡単に作るときは市販の顆粒のあごだしを使います。

だしは旦那さんの方がきちんとひく事が多いですね。
そして「今日のだしと味噌はなんだ?!」と、私に当てさせようとするのがちょっと面倒です。正解の打率は五分五分と言ったところでしょうか。多分、私はそんなに鼻も舌も敏感な方では無いんだと思います(苦笑)。

私は昆布やかつお節を試すのも好きなんですけど、同じくらい顆粒だしやだしパックを試すのも好きなので、いろんなものを使っています。ただ、だしの出るスピードや濃度が高い顆粒だしに慣れると、天然のだしでは物足りなくなってしまいがちなので…手間暇と味覚のバランスの難しさを感じています。

味噌はKomercoで知った味噌蔵さんのお味噌を気分で使い分けています。
長野の井上醸造さんのけやき味噌は、夫婦二人とも好きな「なめこ」やきのこの具の時に
同じく長野の井上醸造さんのSHIROHANAは、中甘口で大根や白菜など野菜の具の時に
富山の宮本味噌さんの純正は、甘みのあるお味噌でワカメや長ネギ、天かすなんか入れても美味しい
神奈川の加藤兵太郎商店さんの合わせは、あさりやしじみなど貝の具が合うなあ…と思っています。
旦那さんは赤味噌が好きらしく、よく赤味噌を使う傾向にあります。

具は、我が家で二人が好きなのは前述の「なめこ」。私は大粒のなめこが好きだけど、旦那さんは小粒の「なめこ」が好きなようです。

私が好きな具は「お麩」や「天かす」を入れるのが好きで、具沢山が好き。昨年レシピを作った「夏野菜の豚汁」も気に入っています。

<photo:地元葉山のイベントでふるまう一品として、レシピをつくった夏野菜の豚汁>

旦那さんは最近「しじみ」にハマっているらしく、連続4日「しじみ」の味噌汁をつくっていたくらい…これだけ続くとさすがに私も飽きます(苦笑)。あと旦那さんが味噌汁を作る時は必ず、長ネギを入れるのが特徴。理由は好きだから、なだけですが。味噌汁に限らず長ネギの消費が多いので、我が家の冷蔵庫には長ネギが常備されています。

<photo:旦那さんは粕汁づくりにハマっていた時期もあります>

でも我が家で一番出番が多いのは、なんだかんだ言って「大根」の味噌汁かなぁ…。なんか落ち着くんですよね。やわらかく煮えた「大根」の味噌汁って。

我が家は2人とも関東出身なのでだしも味噌も好みがさほど遠くないのですが、出身地が遠いと好みも遠くなるんでしょうか…?

そういえば私、歴代のお付き合いした(かつ、料理を振る舞う事があった)彼は皆、関東出身なので味の好みで困った経験が無かったのを、ふと、思い出しました(笑)。

味噌汁を制すると、料理がより簡単に済む

この数ヶ月の自粛生活中、味噌汁をつくる機会が圧倒的に増えました。
わざわざ食べたい具を買ってくるのも良いけれど、冷蔵庫の残り物でもささっとつくれるのが味噌汁の良いところ。

具沢山味噌汁ならおかずが1品でも、なんならその具沢山味噌汁だけでも1食とみなせてしまうのも、心強い。

かの土井善晴先生も「一汁一菜でよいという提案」を上梓されているし、私が愛読しているレシピ本の著者である瀬尾幸子さんも「みそ汁はおかずです」を出されています。

最近は、生味噌より即席味噌(だしと味噌が合わさっているもの)や即席味噌汁が重宝されているみたいですね。簡単で便利だし、まあ普通に美味しいからそれも良い選択だと思うけれど、

だしと味噌と具の組み合わせでレパートリーが無限に広がる味噌汁。この楽しさを知らずにいるのは、勿体ないな〜と思います。
数年前に「だしソムリエ」の資格を取ったことだし、どこかでこの味噌汁の楽しみ方を伝えることができたらなぁ。その時はもちろん、Komercoに出店されているたくさんの美味しい味噌蔵さんのお味噌を味わってもらいたい!そう願っています。

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