朝、目を覚まし、音がする。
カーテンを開けると「あぁ、雨か。」
雨の日は何故か気分が上がらない。

靴が濡れるなぁ。
午後には雨が止むかもしれないから、折りたたみ傘にしようか、いや1日ザーザー降りかもしれないよね。
アイロンでせっかく伸ばしたのに、髪がうねる。
朝から嫌な事ばかりが脳裏をよぎる。

だけど、ふと気付く。
雨の日は、お気に入りのカフェのポイントが2倍になる。
雨の日用に買った長靴をおろせる。
雨の日にお店で買い物をすると、雨よけのカバーを付けてくれる。私はなんだかそれが好きだ。商品を自宅まできちんと守ってくれる店員さんの愛のような気がするから。
あと、雨の日限定のアスファルトの匂い。

そして雨の日はいつも思い出す。
「お気に入りの映画でね、カフェのシーンがあるんだけどね、雨が降ってるの。もちろん晴れの日のカフェに行った方が楽しいだろうけど、私は映画の雰囲気を味わいたくて、あえて雨の日にカフェに行くのが好きなんだ。」
という友人の言葉を。
人の感性って美しいと感じた。

あれ、雨の日楽しいかも。
雨の日にはなんだか物語がある。
そう感じた、ある日の雨の日の朝。

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