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大事な友へ

3日前、友人が危篤だというお知らせが入りました。

そして2日前、友人は空に還っていきました。

この先、気持ちがどう変化するかは分かりませんが、今の気持ちを書き留めておきたくて、ここに書いておこうと思います。

知らせを聞いた時、大事な人がこの世を去ったということに対して、実感がまったくありませんでした。お知らせしてくれた方にお礼を言い、電話を切った後も、日常のこまごまとしたタスクを考えていました。

そしてその翌朝、友人を撮った写真を見ていた時、急にこみ上げるものがあり、涙が止まらなくなりました。

その写真は、闘病中の友人のフォトブックを作ろうと思い、ふたりで車で海辺に行って撮ったものでした。2冊目はないんだな、と思った瞬間に涙が出て止まらなくなったのです。

亡くなる2日前にふと気になってメッセージのやりとりをしていたのですが、その時はもう意識が半分ない状態だったそうです。

人の死に際し、もっともっとできたことがあったのではないかと思うことは、エゴだと分かっていても、その思いが心の中から消えません。

延命して欲しいのではなく、この世を思う存分楽しむために、心置きなく旅立てるために、あれもすれば良かったこれもすれば良かったという思いが、ふとした瞬間に心を覆います。

そして日が経つにつれ、『もういないんだ』という思いが実感を伴って迫ってきます。

遠くに住む彼女に会ったのは6月が最後で、その時にもらった手紙を読み返しては、まだ半分しか実感できないこの気持ちの置き場に困っています。

お彼岸に彼岸に旅立った友人を見送るように、彼岸花が咲き始めました。

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