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Rolleiflex 2.8Fを買った話

色々と思惑があったり、頭の中に散らかってしまった考え事の整理したかったりしたので放置してたnoteの更新をしてみます。

もうかれこれ3ヶ月前のことになりますが、今のメインカメラになっているRolleiflex 2.8Fを買った話です。



6×6と6×7

・ここ2~3年くらい作品はほとんど6×6で制作していました。社会人になってすぐ、つまり2020年から昨年まではRolleiflex 2.8Eを使っていました。

・6×6というフォーマットは個人的に一番気に入っています。フィルム面積が適度に大きく、粒状性やシャープネス綺麗に仕上がってくれること、正方形というフォーマットが単純そうに見えて実はかなり奥が深いことが理由です。

・あと、12枚撮りっていうところが自分にとってちょうどいい枚数になっています。フィルムを入れ替えるタイミングも良いインターバルになります。

・去年の今頃ふと、6×6の仕上がりを維持しつつ、もう少し両サイドを広くしたらきっと自分が考えている作品に近づくんじゃないかと思って買ったのがPENTAX 67でした。

・PENTAX67自体は初めて買ったわけでもありませんでした。10年前くらいにやっぱり使ってみたくて買ってはみましたが、あまり使う機会もなかったのでフィルム2本くらい通してみて結局手放してしまいました。

・その時の未練のようなものもあってか、改めて使ってみたくなりました。

・実際のところ使ってみると物理的に大きくて重いこと、シャッターショックの大きさなどもあり、自分が多用していた1/30とか1/15とかのシャッター速度が手持ちで上手く使いこなせなかったこともあり、結局のところフィルムは20本近く通して使ってみましたが、相性はあまり良くなかったです。

Hasselbladを買うことにする

・PENTAX67への未練も晴れたところでじゃあ次のカメラは?ってなりました。

・この時は、またローライ買うのもなんだしハッセルを買おうかなって思っていました。レンズも交換できるし、フィルムバック2つあればフィルムもすぐに交換できるし便利でしょ?

・ちょうど病的に上がってた相場も下がってきたし・・・

・そんなこんなで今年の6月のことです。東京の色んなカメラ屋さんを巡ってHasselblad 500C/M、Panar 80/2.8、A-12マガジンという定番のセットを探し回っていました。

・中野のあのお店そうです。☆ジヤカメラがハッセルの在庫も潤沢にあって、OH済み、保証つきが安く売られていました。「トータルで20万弱くらいでフルセット買えるじゃん」って思ってフ☆ヤカメラで買う気満々でいました。なんなら明日か明後日取り置きの電話しようかって思ってたくらい。

・そんな中、横浜に行ったついでに何年も前からよく行っていたカメラ屋さんでふと、「ローライとハッセルのどっちを買うか微妙に迷ってるんですよね」って話になりました。

・こんなのあるよーって見せてくれたのが、結局後々に買うことになってしまうRolleiflex 2.8Fでした。

・ローライといえば2.8Fが一番代表的なのかもしれないです。一方で自分は今まで2台のローライの二眼レフを使ってきましたが、2.8F自体はなぜか持ったことも使ったこともありませんでした。

自分のRollei遍歴と慣れの恐ろしさ

・そもそも自分とローライの出会いは高校2年生の頃、当時通っていた高校に写真部はなかったのですが、漠然とちゃんと写真を撮ってみたいなと思っていました。そして自分は周りで通っていた方も何人かいらっしゃった、写真家の渡辺さとるさん主催の「Workshop 2B」を受講しました。

・今はYoutubeの方面でも有名になられた渡辺さとる先生が使われていたり、同じく2Bに通われていた方で使っている方も多く、自分もRolleiflex 3.5Fを使い始めました。


・そう、この画像は当時Rolleiflex 3.5F買ってすぐの頃の自撮りだから17歳の頃の自分なんですよ。

・そこから、なんとなくレンズも大きすぎず、シャッターショックも小さくて、収まりがいい6×6フォーマットというところが自分と相性が合い、自分とローライの関係がスタートしました。その頃使ってたLeica M3と一緒でシャッター音が小さいってところもあったかもしれません。

・高校生から大学生、大学院生と6年くらい時を経て2020年。コロナ禍のスタートと共に社会の荒波に放り出されました。自宅待機とかもあり、学生時代の忙殺された日々から一気に解放されました。休日にちゃんと休むことができるようになった自分は「そういえば写真が好きだったんだ」ということを思い出しました。

・学生時代も写真自体は撮っていましたが、今ほど積極的ではなく、徐々にディジタルがメインになり、フィルムカメラも手放してしまっていました。そんな状態でイチからフィルムで作品を撮っていこうかなと考えていた時に出会ったのが昨年まで使っていたRolleiflex 2.8Eでした。

・社会人になってすぐ、あまり予算もない中でしたが、OH済みのものが安く手に入ったのは幸運でした。

・SNSに上げきれないほど沢山の写真をローライで撮ってきました。そんな中でローライを使ってきたことで感じたのは慣れの恐ろしさです。

・10年近くローライを使ってきたせいか、ローライの使い方は勝手に覚えてくれているようです。

・ある日、お祭りの人混みの中で被写体を見つけてカバンから出してシャッター切るまでの一連動作を本当に素早くこなしてしまっているということに気がつきました。ピント調節ノブ回したら大体どの辺にピントが合ってるみたいなのとか・・・それこそ自分が気がついた時にゾッとするくらい。

・逆にあまり使い慣れていなかったハッセルを改めて持つとローライと比較して当然ではありますが、ピントリングが太くて重く、回しいづらいところやミラーショックがあるせいでスローシャッターの時にブレがあることで自分らしい写真が撮れなくなってしまうのではないかというようなコレジャナイ感や怖さがありました。

Rolleiflex 2.8Fを買う

・そんなこんなで結局こうなりました。めっちゃファボられてびっくりした。

・ちょっとカメラに詳しい人だとわかるかもしれないですが、Rolleiflex 2.8Fのホワイトフェイスってタイプです。2.8Fでも最後の方のタイプなのでレンズの構成枚数とかコーティングが変わっています。

・特にホワイトフェイスにこだわっていたわけでもないのですが、たまたま予算内でカメラ屋さんに紹介してもらったものがホワイトフェイスでした。普通の2.8Fよりも安かったので、その後ホワイトフェイスの相場見てびっくりしちゃいました。

その後の僕とローライ

・無事にローライへの出戻りも済んだことでローライとの写真生活が再開しました。だいぶ状態がいいものを買ったせいなのか?今まで使ってこられなかったこともあり、最初は少しトラブルが出て修理で手元を離れていた(今もちょっとスローの調整で離れている)時期もありましたが、やっぱり慣れ親しんだローライは手に馴染むなって思いながら使っています。

・一緒に旅行も行って、船に乗って島に行ったりもしました。

・ちゃんと写真も撮ってます。インスタ一気に更新してしまうので更新頻度はめっちゃ低めになってしまってます。

慣れてるものを使うって実は大切なのでは

・ここまで長々と書いてきてしまいましたが、慣れてるもの使うことってなんとなくみんなやってるのかもしれないけど大切なことなんだなっていうことをカメラ買い替えたりすることで去年から今年にかけて実感しました。

・もちろん使ってこなかったものを使うことは大きな刺激になるし、モチベーションも上がってくれます。ローライ買った今ならハッセルも欲しいですしね。

・一方で新しいものを買うとそれをモノにするまではある程度仲良くなるための時間も必要になってしまいます。そういうことを考えていると普段作品作ったりメインになるものは常に一定のパフォーマンスを発揮してくれて、クセを理解している慣れ親しんだものが一番なんだなって思います。

・なんとなく自分のローライの偏愛を長々と書いてしまいましたが、今年一番買ってよかったものの候補Rolleiflex 2.8Fを手に入れるまでの経緯でした。

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